こんにちは!台湾で applemint というウェブマーケティングの会社の代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!
このブログは、「台湾で起業したい!けれど、うまくいくかわからない」
「台湾で起業したい!ちなみに他の人はどうなんだろうか?」
と思っている人のために、僕が applemint が経験した起業2年目のリアルな実情を赤裸々に綴ったものです。2017年9月に創業した applemint は無事2年目も切り抜け、3年目に突入しました!
ちなみに1年目に何を経験したか知りたい方は以下ご覧ください!
あ、先日起業1年目に使っていた DIY 冷房の写真が見つかったのでアップします。
1年目のオフィスは6時で冷房が止まってしまってたので、こんな意味のないものを作って仕事がないのに残業してました。
そんな applemint も色々な方のおかげで3年目突入です。
このブログでは1年前に書いた『【激動の台湾起業1年目を振り返って】台湾スタートアップ実録』 同様に、時系列で2年目何があったかお話をし、2年目のまとめと3年目の展望について書きたいと思います。
Contents
2018年9月-12月:初めての採用、そして海外研修
1年前の同じ時期に比べると、2年目はきちんと顧客がいて、安定した収入が得られ始めていました。この時正直2人でもやっていけたと思いますが、丁度採用ができるチャンスが来たので採用をすることにしました。
人を1人雇うことがこんなに苦労することとは思いませんでした…
採用はかなり勇気が入りましたが、結果的に非常にいい判断だったと思っています。その後新しく入社した新人と、私と、パートナーのエリックで、海外視察ということで中国の深圳に行ってきました。
正直、2015年に初めて上海に行った時ほどのカルチャーショックはありませんでしたが、超オシャレなコーワーキングスペースに密集するスタートアップの軍団を見て、負けてらんねーって気分になりました。
あと、中国ではアプリとECモールが主流であることを再認識し、アプリのマーケティングノウハウがあまりない applemintは、今中国に行っても何ら勝機がないことを理解出来て良かったです。
ちなみに海外研修中に新しく入った子と言い合いになりました(苦笑)ものすごく気が強い子で、こちらの意見に納得がいかず、自分のやり方にダメ出しされた事に腹を立ててしまいました。(彼女は社会人経験2年目です)
その後仲直りというか、機嫌が戻りましたがどうやって戻ったかというと食事でした。一緒に海底撈という火鍋レストランで食事をしたら機嫌が戻りました。ご飯の力は偉大ですね(笑)
一番最初に雇った子が色々と意見 (半分文句w) をいう子でよかったです。おかげで指示を出す時にきちんとロジックを説明する癖がつきました。
海外の研修は結構費用がかかりましたが、行ったことで団結力が生まれ、ものすごく刺激にもなったのでケチらないで良かったなと思います。
『視野を広げる』という目的で、今後も海外研修は1年に一回はどこか行きたいと思っています。
2019年1月 – 3月:引越し、忘年会、新規顧客、パートナーシップ
3人目が入ったことで引越しをすることになりました。それまで6時にエアコンが停止する 2畳窓なしのオフィスに3人で働いていました….. (以下参考)
現在のスペースのキャパは、最大5人ぐらいだと思っているので、もしも6人まで増えるようなことになれば再度引越し先を考えます。 そしてなんと言っても忘れられないのは忘年会です。
忘年会
創業1年目の忘年会は、会社が儲かっていなかったのでとりあず僕のポケットマネーで牛角へ行きました。今も昔も貯金なんてほとんどない僕が、その当時リアルに奢れたのが牛角でした。
これを読んでいて「この社長ケチだな」と思った読者もいるかもしれませんが、貯金ほぼなしに加えて当時の僕の月給は3万NT (約12万円)なので結構ガチです。(苦笑)
しかし2年目の忘年会は違いました!会社がちゃんと儲かっていたので、台北で飲食店を経営している人に勧められた『日式』(日本の)焼肉屋へ行きました。
あまりの美味しさに僕を含めみんなが感動しました。(このお店はそんなに高くないのに質はめちゃくちゃいいと評判のお店です。知りたい方はご連絡ください!笑)
本当にいい思い出です。あの味は今後も忘れることはないでしょう。2次会は焼肉屋の近くのダーツバーへ行きました。もしかしたら人生で初めて、会社の忘年会で2次会に行きたいと思ったかもしれません。(苦笑)
その後、社員はプライベートでもその焼肉屋に通うようになったと聞いてますw
新規顧客&パートナーシップ
1年目からせっせと書いているブログはこの時50を超え、多くの台湾&デジタルマーケティング関連のキーワードで、トップページに表示されるようになりました。
SEO に近道はなくて、やはりコンテンツが一番大事だと改めて認識しました。そしてこの SEO のおかげで問い合わせもコンスタントに来始めました。お問い合わせは非常に嬉しいのですが、この人数で本当にできるのか?、と思うことが多々あり、この時初めてapplemint の『リソース』を意識し始めました。
また、今まで何でも自分たちでしようとしていたマインドを変え、外注をするようにしました。それまでは売り上げがしょぼかった僕らは、とりあえず来たプロジェクトを意地でも、自分たちで完結させていました。
しかし僕らが不得意なことを意地でもすると、効率が非常に悪いですし、質が落ちます。
そこで効率や質を考え、外注を始めました。また、外注をしてパートナーと積極的に助け合うことで、横のつながりを強化することを始めました。
2019年4月 – 6月:仕組み化、ビジネスモラル
仕組み化
『はじめの一歩を踏み出そう』という本があって、その本の中で著者のマイケル・ガーバー氏が、中小企業こそマクドナルドのように誰が入っても同じ質を保てるようにしないといけないと強調していました。本当にその通りだと思います。
まだ社員数はたったの3人ですが、4月の時点で、とりあえず3年目が始まるまでにもう1人入れたいという気持ちは固まりました。
今後このように4人目や5人目が入って来た時に、今のように無秩序な状態だと現在のサービス品質は保てませんし、従業員も辞める可能性があります。そこで仕組み化を意識し、積極的にデジタル・マーケティングのトレーニングのコースを顧客に提供するようになりました。
次に、applemint には明確な就業規則がなく、リモートワークをしているのに、ネットの接続やサイバーセキュリティに関する規定が曖昧でした。そこでまだ必要ないのに、とりあえず就業規則を作りました。また、就業規則とは別にサイバーセキュリティポリシーも、きちんと作成しました。
セキュリティポリシーには「フリーwifi はアクセスしない」、「会社のインターネットを使ってポルノサイトにアクセスしない」、「SNS で会社の書き込みをしない」とか、そんな当たり前のことを書いていますが改めて文書化しました。
ようやく会社らしくなって来ました。ただし時代が変われば、サイバーセキュリティや人々の考えは変わるため、規定は柔軟に変更していきたいと思っています。
ビジネスモラル
この時期ある事件が起きました。一緒にお仕事を始めたクライアントの1社が、一緒にお仕事を始めて何と3ヶ月で自社運用をすると言ってきました。しかも、こちらの設定や素材をそのままコピーしたいとのことでした。
実はこのクライアントは僕らとお仕事をする前は自分たちで広告を運用していて効率が非常に悪かったのですが、僕らが担当して以降奇跡のV字回復を遂げていました。
僕らは運用前に徹底して分析を行い、その結果素材に問題があると仮説を立て、動画広告を導入しました。結果は明らかで弊社が運用を開始した後、CVR は1%から8%まで改善しました。
applemint が1年ぐらいお手伝いをした後に自分たちで運用するならまだしも、3ヶ月でコスト節約のためにいいとこ取りしようとする日本人がいたのは少なからずショックでした。
ちなみに、僕らは自分達の広告運用の設定を基本的に顧客に公開してます。アメリカや海外にいた僕は自分たちがどれだけ甘いことをしているか知っています。
広告運用管理画面を公開するやり方は、超性善説に基づいています。設定をそのままパクられてもしょうがないような事をしています。設定をパクって自社運用をしてコストを節約したい気持ちはわかります。
でも3ヶ月でやるかと…僕らは「コスト」としか思われてなかったので、反省しましたし考えさせられました。
この一件できちんと顧問弁護士を立てる決意をしましたし、何事も学びです。
ちなみに、この時広告素材の著作権とかも学びました。広告素材はできた時点で著作権が発生し、その著作権は制作者に属します。この著作権を無視して、制作者の同意なしに広告素材を使用することは禁じられてます。
2019年6月 – 8月:インターン生、信頼、そして反省
Applemint に二人目のインターン生が入ってきました。ダニエル君といって、アメリカの大学に通っている若干二十歳の大学生です。ものすごくいい子で、デジタル・マーケティングを学ぶモチベーションが非常に高いので色々やらせています。
ダニエル君のおかげで、インターンシップが企業及びインターン生にどれだけ得する事かわかりました。詳細は以下ブログに書いています。
その他、この時期に改めてビジネスは信頼が一番大事だなと思いました。(当たり前ですよね 苦笑)あるクライアントの話を共有します。
某クライアントは applemint のことを完全に信用し、僕らに全てを任せています。Google mybusiness や Facebook、何ならウェブサイトだって applemint で企画し、リニューアルしました。
あまりにいい人なので、よく周りから「〇〇さん、そんな事してたらカモられるよ!」と言われるそうです。しかしそんな意見に対して彼は、「信頼してるしこっちは何もわからないんだから預けた方がいいじゃん」と言います。
これが結果的に僕らにかなりいい影響を与えています。人って信頼されるとやる気を出すものです。改めて信頼すると決めたら信頼を貫き通す事の重要性を理解しました。
反省
applemint では結果や品質を重視していると言っておきながら、2年目は大きなミスもありました。某クライアントの広告運用でものすごく初歩的なミスを起こして、非常に迷惑をかけました。
自分の中では大丈夫だと思っていた担当者のリソースは、実はかなり厳しかったことがわかりました。また、利益と効率を求め人材の採用に消極的だった事も確かです。
改めてマネージメントの難しさを感じましたし、僕らみたいな中小企業はいつでも取って代わられるので、改めて少しのミスも許されないことを意識しました。
今後
最後に 2019 – 2020 に考えていることを書きたいと思います。
1. ウェブサイト強化:スピードアップ、最適な UX/UI、最適な購入カートの形とか研究していきたいです。
2. コンテンツ強化:例えば台湾デジタルマーケ関連のキーワードを検索したユーザーがついつい見たくなるようなコンテンツを引き続き書いていきます。
3. トレーニングの充実とビデオの制作:弊社の顧客が高い対価を払って受けているトレーニングをもっと多くの人に、より手が出しやすい単価で提供したいと考えています。
これによって、今までトレーニングに手を出せなかった顧客も applemint のトレーニングをビデオで受けられます。今まで高い対価を払ってトレーニングを受けてきた顧客には、そのままビデオをお渡ししようと考えています。
4. 地に足をつける。とにかくマニュアル化。ダブルチェック体制。
5. 効率化:Supermetrics と Google Data を連動させたレポーティングなど。
2021 年に色々アクティブにビジネスを展開させるため、今年はとにかく地に足をつけます。なんとなく今年は applemint が試されそうな気がしています。
正直 applemint なんてまだ2年の会社ですし、3年コンスタントにいい仕事をしてようやくスタートラインに立てる気がします。今年も皆さんの期待に応えられるよう努力いたします!
最後に
最後に、台湾で起業したいと思っている方へ!applemint では日本人の仲間を募集しています!
applemint で頑張ってくれた人には本気で出資を考えています!興味がある人は以下ご覧ください!
(※登記情報変更の影響 + コロナの影響で、一緒に働くことになるのは2020年の夏以降になりそうです)
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