こんにちは、台湾でウェブマーケティングのサービスを提供する applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。
3回に分けてお届けしてきた、台北でお店を出すときのローケーションの探し方も最終章になりました。過去の記事に興味のある方は以下からご覧ください。
最終章の今回は、過去の二回の記事で目星をつけた「中山駅」の周りについて、調べたいと思います。具体的には二つのステップで、調べたいと思っています。
- 現場チェック!
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1. Google map を見て人の流れを予測する
2. 実際に現場に赴いて人の流れを見て、僕の予測が正しかったか確認する
お店を出す上で、現場を見ることが大事なのは言うまでもありません。僕は企業の財務データを見て、企業の性格や思考を予測するのが好きですが、所詮企業の現場を見ていないので、説得力に欠けます。一流の投資証券アナリストは、企業の財務データを見た上で、必ず企業訪問をすると聞きます。
このブログでは僕が気になっている中山駅の人の流れを理解できればと思います。
中山駅の人の流れを予測する
まずは Google map で、中山駅の人の流れを予測したいと思います。
以下、中山駅付近の Google map のスクショです。
これだけ見ても、「だから?」って感じになりますよね?
そこで、この周辺を地図上から見えるお店や商業施設で、カテゴリー別に分けてみました。すると以下のようになりました:
まずは 2つの『飲食』エリアについてお話します。map を見る限り、右下の飲食エリアは比較的家族向けのレストランが集中しています。家族向けの焼肉屋さんやサイゼリヤといった少し広めのお店が確認出来ました。
それに対して、写真左上の飲食エリアは、少し小さめのお店か、大きいけれどカフェみたいなお店がある傾向があります。恐らく恋人やお友達向けと思われます。
次に、『カフェ』エリアですが、レストランや飲食よりもカフェが目立ったことから、『カフェエリア』、としました。また、このカフェエリアにはアパレルショップや美容院も目立ちます。
カフェエリアの真向かいは三越デパートや DAISO が立ち、ショッピング目的の人が足を運ぶと思われます。『Unknown』エリアに関しては、カフェや飲食店が存在しているものの、住宅地もあるため、”Unknown” としました。
このマップを見て、いくつか予測 (仮説) を立てました。
- 予測
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1. 10-30代ぐらいの若い女性はカフェエリアに行くのではないか?
2. ショッピングエリアは家族連れや、比較的に年齢が高い層が足を運ぶのではないか?
3. 信号を隔てたホテルエリアの手前で人の足は止まるのではないか?
こうした予測を基に、人の流れをヒートマップのように可視化して見ることにしました。その結果は以下です:
この予測が正しければ、基本的に人々は駅を出た後、大半が地図右側に向かって歩き、おしゃべり目的の若い女性等は地図の左上に向かうと思われます。また、家族連れやショッピング目的の方は、駅を出たら地図右下に歩くことが予測されます。
青いエリアは、同じ中山駅周辺でも信号があり、駅からも少し遠いため、人の流れは少なくなるのではないかと予測しています。
予測(仮説)を立てたら、次は現場に行って検証です。
中山駅周辺のリアルな人の流れと予測の乖離
訪問情報
曜日 & 時間:2019年10/12 (土) 15:00 (コロナ前)
このブログを更新しているのが2022年8月1日で、コロナ後の様子を書いてもいいのですが、2022年8月現在、一部のお店が変わった以外、中山駅周辺は基本的にそんなに変わっていないので、敢えてコロナ前の様子をベースにブログを進めます。
ただし、コロナ後に変わったと思う所はアップデートしたいと思います。
- コロナ前後の中山駅の変更点
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くら寿司が地図上左上にできた
Decathlonというスポーツ用品店も地図上やや左上に出来た
まず、MRT中山駅に着いてからの印象ですが、基本的に人々は 1番出口に向かって歩いているように感じました。1番出口は、中山駅に新しく出来た『誠品書店』のすぐ横に当たります。
1番出口から出た人の多くは、信号を隔てて真っ直ぐ歩くか、誠品方面に歩いているようでした。要するに先ほどのマップで言うと、地図左上の飲食エリアに行くか、地図右上のカフェエリアに行くか、地図右下のショッピングエリアのいずれかに行くということです。
次に多くの人々が向かった出口は、三越デパート側がすぐ近くにある 2・3番出口です。僕は元々は2・3番出口に出る人が一番多いと予測していましたが、意外にも1番出口から出る人が多いように感じました。
次に、「三越デパート付近のショッピングエリアや、その裏の飲食エリアは比較的に年齢層の高い人がいるのではないか?」、という仮説を調べるため三越の少し裏道を覗いてみました。
ショッピングエリア付近
まずはデパートがあるショッピングエリア付近の様子を写真にして貼り付けたいと思います。
まず感じたのは、地図を見た際は、家族向けのレストランが多いと思っていた場所も、実際に行くと思ったよりも家族向けではなかったことです。どちらかというと友人や恋人向けの飲食店が多い印象を受けました。
また、デパート付近の人を見ると、30~40代の女性が多い印象を受けました。これは予測どおりでした。
カフェ・エリア
次に、「カフェ・エリアには若い女性が多くいるのではないか?」、という仮説を調べるためにカフェエリアに足を運びました。以下は写真です:
若い女性云々の前に、人があまりいないことにびっくりしました。オシャレそうなアパレル店はたくさんあったのですが、店内は割と空いてました。ただし、僕が行った時間はたまたま人がいなかった可能性があるので、もしも「カフェエリア」周辺にお店を立てる予定がある方は、一応毎日人がどの程度いるか見る事をお勧めいたします。
次にカフェエリア方面にいた人は、どの辺に向かって歩いていたかお話をします。以下、写真をご覧ください。紫の部分は特に人がいたエリアで、赤部分はその紫のエリアにいた人がその後集まった場所です。
総括、そしてコロナ後の中山駅
まず、結論から言うと、中山はカフェエリアであろうと飲食店エリアであろう、ショッピングエリアであろうと、人はかなりいるということです。また、僕が『Unknown』と書いたエリアは最近有名なスポーツ用品店の Decathlon が出店し、結果的に中山全体が盛り上がっています。
中山は中心地から少しばかり外れてた場所にお店を出しても、人は来る可能性があります。実際、千雲というラーメン屋さんは中山駅から大分離れた場所にありますが、評判が良いため、週末は常に行列ができていると聞きます。
また、コロナ前の中山はすでに人が増えつつありましたが、コロナ後はさらに増える気がします。中山駅にはアパレルや美容室だけでなく、飲食店も充実していて、日本のお店も数多く出店しているため、日本のお店は相性がいいです。
但し問題は家賃です。最近の台北の家賃はかなり高く、大家さんも全く値引きに応じません。かなり強気です。僕はお店を出してはいませんが、2022年7月にオフィスの引っ越しで数多くの不動産を見て回りました。
よさそうな物件はいくつかあったものの、値引き交渉や様々な交渉をした結果、大家さんが全然譲らないため、断念したケースが2つありました。みなさんもお気をつけください。また、台湾でお店を借りる場合は、必ず現場によってください。台湾は違法建築がかなりあります。
有料記事ですが、台湾のオフィスの探し方に興味がある方はこちらをご覧ください。
3回に渡って台北で出店するブログを読んでいただきありがとうございます!
もしも過去二回のブログ投稿を読みたいという方がいれば、以下からブログをご参考ください!是非、皆さんのご参考になれば幸いです!
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