【2022年版】台湾における applemint のチームビルディングと挑戦

【2022年版】台湾における applemint のチームビルディングと挑戦

こんにちは、台湾でウェブマーケティングのサービスを提供する applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。

今日は組織及びチームビルディングについて、僕が台湾でしているちょっとした挑戦と、その背景についてお話をしたいと思います。挑戦と言っても6人の会社なので大した事ないですが、参考までにご覧ください?

さて、みなさんが所属する組織はどんな組織ですか?どんなチームの体制になっていますか?僕の勝手な予想ですが、恐らく機能や仕事内容によって、部門が分かれているのではないでしょうか?

例えば広告代理店なら、デザイン部があって、営業部があって、企画部があってみたいな感じです。これは所謂分業制です。会社を経営しているとわかりますが、分業制は売上を上げるのに効率がいいです。

分業制は一人のクライアントを複数の人がそれぞれ自分の得意分野で担当するため、より多くのクライアントを一度に担当することができます。従って分業制は生産性がいいと思います。

例えば一人が1台の車を最初から最後まで作る3人のチームと、3人がそれぞれ得意分野を担当して1台の車を作るチームでは、作る人数は同じでも、恐らく後者の方が車を生産できる量が多いでしょう。質も後者の方が高い可能性があります。

一度走り出した会社は成長のため、いずれは生分業制になると僕は思っています。しかし applemint は2022年6月現在創業5年で、まだまだ少人数ということもあり、この分業制とは少し違ったチームビルディングを行なっています。

いずれは分業制になる事を意識して動いてはいますが、少人数の今だからこそ出来る組織もいいなーと思い実験をしています。

今日はそんな applemint のチームビルディングについて話したいと思います。

そもそも分業制は産業革命からの名残

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組織内の分業制や役割分担の歴史を詳しく調べた訳ではありませんが、僕が調べた限り、現在の分業制はオフィスの歴史と関係しています。産業革命により人々は特定の場所に集まって大量に物を作る必要性ができました。この時に一つの場所に労働者を集約させるオフィスや工場ができました。

また、有名な『サピエンス全史』には、ホモ・サピエンス(人類)は農耕社会に移り変わった際、自分達の田んぼを守るため田んぼの近くで暮らしを始め、それがやがて集落になったと書いています。この事から歴史上、人々は「仕事場」に集まる事がわかります。

こうして産業革命以降は、人々が一つの仕事場に集まり、生産性を上げるために仕事を役割分担する分業制がデフォルトになりました。

そういう意味では現代のリモートワークというのはとても新しい概念です。人類史上恐らく初めてと言っても過言ではないぐらい、仕事場に人が集まらなくても仕事ができてしまってます。リモートワークやこれからのオフィス勤務については以下のブログで述べているので、興味があればご覧ください:

いずれにせよ、多くの会社が分業制を取っているのは、産業革命から現代に至るまで、効率や生産性を追求した結果だと思っています。効率や生産性が悪化すると売上が減りますし、そうすると従業員の給与は減って社員は不幸になります。

しかし、ここに来て分業制は果たして良いのか?と疑問を投げかける人が出てきました。

IKEA 効果とモチベーション

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みなさんはダン・アリエリーという行動経済学者をご存知ですか?彼は今から約10年前の TED の講演でモチベーションについて語っています。

彼は IKEA の家具を作る事が実は達成感につながり、それが IKEA の家具に対する愛着心につながっているのではないか?、と推測しました。その上で、彼はこの達成感を如何に現代の仕事に結びつけられるか、話しています。

結論を先にお話しすると、IKEA の家具でも、仕事でも、かける時間や関与する時間が多ければ多いほど、出来上がった家具や仕事に対する愛着心や達成感が強くなると彼は話しています。

例えば自分で作った料理を美味しく感じたり、自分で釣った魚を美味しく感じたり、自分で収穫した野菜を料理すると美味しく感じたりするのは、それらを食するまでに自分が時間を費やしているからと彼は説きます。なんとなく理解できますよね?

彼はこの事は仕事でも同じではないかと述べています。例えばもしもみなさんがあるプロジェクトにアサインされ、そのプロジェクトに多くの時間をかけて成功したら、その時に得られる達成感は、かけた時間に比例して大きくなるでしょう。

しかし会社に勤め始めると、僕らは少ない時間で効率よく利益を出す事を求められます。その結果、会社は分業制になります。仕事は、営業部、マーケティング部、プラニング部のように細かく分けられます。

それぞれの部門のスタッフは、皆それぞれの役割でベストを尽くし、多くの時間を費やして頑張るとは思うのですが、1つのクライアントや1つのプロジェクトに関わる時間はどうしても限られます。

その結果、どのクライアントが成功しても、「自分」が成功に関与したと感じられる事が少ないのではないか、僕は考えました。なぜなら自分はそのクライアントの成功のほんの一部分にしか関わってないためです。

僕はこれまで3回転職をしてきましたが、毎度履歴書に自分の実績を書く際に、「これは本当に僕が成し遂げた実績なんだろうか?」と、疑問を持ちながら書いていたのを覚えています。これは分業制が影響していると思っています。

僕の挑戦とは?

ずばり僕が台湾でしているチームビルディングの挑戦とは、一度分業制を無視し、うちのスタッフに、担当するクライアントの様々な業務をしてもらうという試みです。というか、6人の会社なのでそもそも分業制なんてしてられないのが本音です?

うちのスタッフは仕事量が増え、効率が下がる一方で、自分の頑張り次第でクライアントの成績が変わるので、やる気が出ます。ただ、スタッフは不得意な事もしているので、随時僕やリーダーのポジションが厳しく仕事をチェックし、スタッフに修正を要求しています。

一部の人はこれをブラックと捉えるかもしれません。しかしその一方でスタッフは様々な業務を掛け持ちする事で、確実にスキルアップしていると思っています。実際、うちを以前離職した某スタッフは離職後、自分の会社を立ち上げています。これが出来たのは彼女がうちで、様々な業務に従事したからだと思っています。

leo (佐藤峻)

ちなみに applemint では社員に柔軟な働き方を提供すため、他の企業より月々20時間ほど労働時間が短い時短性を導入しています。(実質週休3日)

また、クライアントからしても、うちのスタッフは 1クライアントに対してかなりの時間を費やすため、クライアントのうちに対する満足度は高いと思っています。

しかし冒頭でもお話ししたように、会社が成長するにはいずれこのやり方はできなくなります。なので今僕は今後分業制にシフトしながら、如何に社員がやる気や達成感を感じられるかを考えています。

分業制にシフトした際は、またそのお話をブログでしたいと思います。

以上 applemint 代表佐藤からでした!

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Leo Sato 佐藤峻

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