こんにちは!applemintのnatsukiです。
私は、日本から台湾に渡り、2024年からワーキングホリデービザで1年間働いた後、つい最近労働許可書と居留証を取得するようになりました。
私の会社ではビザ申請サポートが手厚いため、比較的スムーズに進めることができましたが、それでも参考になる日本語の資料などが見つからず迷うことが多くありました。
そこで今回は、私の最新の経験談を元に「台湾でのワーホリビザから居留証への切り替え」の具体的な手順や注意点などを、特別に公開したいと思います。
私と同じように台湾でキャリアを築きたいと考えている方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
Contents
ワーホリから始まった現地企業での挑戦
そもそも私が台湾で働くことになったきっかけですが、実は最初は、社会人留学として半年間だけ、学生ビザで台湾に語学留学に来ていました。
元々は「勉強してきた中国語をさらに磨きたい」という目的だけでしたが、帰国日が近づくにつれ「もっと台湾にいたい」という気持ちが強くなり、現地企業での仕事を探し始めました。そんな時、現在の applemint に出会い、正社員として採用いただくことになりました。
applemint を選んだ理由は、中国語と日本語を活かせるグローバルな環境と、デジタルマーケティングについて幅広く学べる点に魅力を感じたからです。
最初は業界への不慣れや言語・文化の違いに悩むこともありましたが、去年1年間を経て仕事にも自信がつき、自分自身の成長も実感しています。語学力や専門性など各スキルも磨けたことに感謝しています。
また、1年という期限付きのワーホリビザでの雇用は会社にとってリスクもあったと思いますが、社員の皆さんが温かく迎えてくれて有り難かったです。
ワーホリの期限が近づく中、「ここでもっと成長したい」という思いが強くなり、このまま労働許可書を申請して、台湾でキャリアを続けることを決心するようになりました。入社までの経験談は以前のブログにも書いたので、よかったらどうぞ。
ワーホリビザから居留証に切り替えるまでの手順
労働用居留証の申請方法は2通り
まず前提として、台湾で労働許可書を取得し、居留証を申請する手順には、大きく分けて次の2通りの方法があり、今回は後者2の方法について解説していきます。
- 日本で居留ビザを取得してから台湾に入国し居留証に切り替える方法
駐在員などが多く該当するかと思います。日本にいながら労働許可書と居留ビザを申請・取得し、台湾到着後すぐに居留ビザから居留証に切り替えます。 - すでにワーホリで働いており、居留証に切り替えたい場合(私が選択した方法)
この場合、現地で労働許可書を取得してから、ワーホリビザを停止し、台湾の移民局にて居留証を申請します。(この方法では上記1の「居留ビザ」取得は不要です。ここらへんのロジックは不明瞭です)
1の方法はメジャーなので解説サイトも多いですが、2の方法は恐らく本ブログが一番詳しく解説しているのではと思います。同じようにワーホリで台湾で働き始め、その後もキャリアを継続したいと考えている方は必見です!
大まかな流れ
手続きには複数のステップがあり、以下は、大まかな流れとポイントになります。
手続き | 所要期間 | ポイント |
ワーホリビザ申請・取得 | 約1ヶ月 (準備はもっと早くから) | 先を見据えて労働許可書用の書類まで先に準備しておくと後々スムーズ。 |
台湾に入国 | 入国スタンプはなるべく押してもらいましょう。 | |
ワーホリビザ延長手続き | 約2週間 | 入国してから台湾に滞在できるのは180日間。失効期限の15日前から延長手続きを行えば更に180日間延長可能。 |
労働許可書書類準備 | 約1〜2ヶ月 | 特に日本から取り寄せる書類は早めに準備しましょう。 |
労働許可書申請 | 約1〜2週間 | 職務経歴書のアピール文では前職との関連性も重視される。 |
労働許可書を入手 | 数日 | 原本は厳重に保管。 |
ワーホリビザ停止(VOID) | 1日 | 労働許可書原本が必須。入境期限と延長期限の違いを理解すること(詳細は後述) |
観光ビザで再入国 | 1日 | 入国時に労働許可書原本が必要(詳細は後述) |
居留証(ARC)申請 | 約15日 | 必要書類は要確認。 |
保険加入 | 数日 | 居留証取得後、申請可能。 |
各ステップの詳しい手続き
次に以下の6ステップについて解説します。
- ワーホリビザ申請・取得
- 労働許可書申請・取得
- ワーホリビザ停止
- 観光ビザで再入国
- 居留証(ARC)申請
- 保険加入申請
ワーホリビザ申請・取得
自分が住んでいる都道府県を管轄する台北駐日経済文化代表処に直接出向いて申請を行います。
必要書類の例 (あくまでご参考)
- パスポート原本及びコピー
- ワーホリビザ申請書 (事前にオンラインで申請)
- 証明写真
- 履歴及び台湾における活動の概要
- 海外旅行保険の加入証明書
- 往復航空券 or 財力証明書
- 銀行残高証明書
- 住民票
- 申請費用
年度によって申請内容に変更がある可能性が高いので、最新の情報は必ず管轄の代表処の公式サイトから自身でご確認ください。申請書はオンライン上で事前に手続きが必要です。
参考URL: ワーキング・ホリデービザの必要書類 – 台北駐日経済文化代表処
ポイント
- 海外旅行保険は、私は「tabiho」のワーホリ1年プランに加入しました。滞在中も電話対応やコロナ治療費負担などあり個人的には十分でした。
- ワーホリビザは、入国してから台湾に滞在できるのは180日間で、失効期限の15日前から延長手続きを行えば更に180日間延長可能になります。
- 長期で働くことが決まっている方は、先に労働許可書用の書類(学歴証明書、職務経歴書など)も準備しておくことをおすすめします。
労働許可書申請・取得
会社経由で申請をしてもらいますが、自身でも書類準備が必要です。日本から取り寄せる書類もあるので、入念に確認しましょう。
自分で準備が必要な書類の例 (あくまでご参考)
- パスポートコピー
- 雇用契約書
- 学歴証明書
- 職務経歴書/履歴書(要翻訳)
- 前職の退職証明書(日本語の場合は翻訳版も合わせて提出)
- その他語学検定/資格証明書など
ポイント
- 書類の不備があると再申請が必要になります。日本滞在時に全て準備しておくことをおすすめします。当社の場合入社前に事前に書類準備のアドバイスがあったので助かりました。
- 履歴書には前職との関連性を明記する必要があります。私もここで一度引っかかりましたが、表現を修正して再申請したらOKでした。
通常、申請から数日で労働許可書が発行されます。労働許可書の原本は、次のステップで必須になるので、大切に保管しておきましょう。
なお以下ブログで、経営者向けの労働許可申請手順も特別公開しています!ぜひご参考ください。
ワーホリビザ停止
労働許可書を入手後に居留証の発行ができますが、その前に「ワーホリビザを停止」する必要があります。そしてビザの停止は、必ず発行した場所と同じ場所(つまり日本国内の代表処)で行う必要があります。
ワーホリビザの停止方法には主に2つの選択肢があり、私は1の方法でした。
- 帰国してビザを先に停止する方法(VOIDスタンプをもらう)
- 日本に一時帰国し、そのまま日本国内の代表処で停止手続きを行います。すでに台湾で働いている場合や長く日本に滞在できない場合に便利です。停止時にはパスポートと労働許可書原本/コピーが必要です。
- 日本で入境期限まで待って自動的に失効させる方法
- 日本に長く帰国(滞在)できる場合に適しています。この場合、延長期限と入境期限の違いに注意しましょう。
注意事項
- パスポートには延長期限と入境期限の記載がありますが、延長期限は出国の期限、入境期限はビザが無効になる日(と認識しています)例えば、もし延長期限が2/10、入境期限が2/20の場合、2/10に帰国して2/20にビザが切れるまでは日本に滞在しないといけない。
- 人によって状況が異なるため、不明点などあれば日本国内の代表処に直接お問い合わせください。
観光ビザで再入国
観光ビザ(ノービザ)の状態で、台湾に再入国します。この際に労働許可書原本が必須になります。
必要書類
- 労働許可書原本
- 行きの航空券
ポイント
- 通常観光ビザでは、往復の航空券が必要ですが、チェックインや出入国審査の際に労働許可書の原本を見せれば基本的に帰りのチケットは不要になると思います(ただし航空会社や担当者が不慣れだと確認に時間を要することも・・・)
居留証(ARC)申請
台湾に入国後、現地の移民局で居留証(ARC)を申請します。観光ビザ90日の期限が切れる前に早めに済ませましょう。
必要書類の例(あくまで参考)
- 労働許可書原本/コピー
- 在籍証明書(雇用主発行)
- 賃貸契約書または居住証明 原本/コピー
- 居留証(ARC)申請書
- 証明写真
- 申請費用(私は2年分で4千元でした)
上記サイトにある関連書類「外國人居(停)留案件申請表_20220801版」をダウンロード可能です(2024年12月時点)
移民局の入り口にも印刷された紙が置いてあるので、現地で受け取って書くのでも大丈夫です。
保険加入申請
無事に居留証(ARC)を取得したら、会社経由で健康保険に加入申請してもらいます。自分で準備が必要なのは証明写真くらいです。申請後、約1週間ほどで受け取れると思います。
これで全ての手続きが完了です!おつかれさまでした!
移民署の詳細情報
雰囲気
- 平日の早朝に行けば待ち時間は30分程度。整理券が配布されオンラインで待ち時間が確認可能です。
- わからないことがあれば現地の職員に質問できます。
- 入り口付近に申請書が置かれています。現地で書いてもいいですが、記入事項は事前に把握・準備しておきましょう。
設備
- 1階にはコピー機、地下1階には証明写真撮影機もあります。
- 現金の他に、クレジットカード(VISAなど)も使用可能です。
参考URL: 中華民國內政部移民署
私の実際のスケジュール
私のスケジュールを以下にまとめました。どれも半年ほど前から準備しました。
実施日 | 手続き |
2023年12月中旬 | ワーホリビザ取得 |
2023年12月末 | 台湾入国 |
2024年6月 | ワーホリビザ延長 |
2024年7月 | 労働許可書申請に向けた準備開始 |
2024年10月下旬 | 労働許可書申請 |
2024年11月初旬 | 労働許可書を入手 |
2024年12月初旬 | 日本に一時帰国しワーホリビザ停止 |
2024年12月初旬 | 観光ビザで再入国 |
2024年12月中旬 | 居留証(ARC)申請 |
2024年12月下旬 | 居留証(ARC)入手 |
2024年1月下旬 | 保険証発行申請 |
まとめ
ここまで、台湾でのワーホリビザから居留証への切り替えの手順をご紹介しました。
居留証申請といっても、学生、ワーホリ、駐在員など、色んなパターンによって申請方法や注意点が異なるので、あくまで参考としていただき、不明点などはやはり自分の会社や代表処に問い合わせるのが確実だと思います。
私自身、なかなか情報を集めることが難しく苦労したので、今回のこの記事が、同じような状況の方々の参考になれば嬉しいです!
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