こんにちは、applemint 広告運用担当の Hiro です。
「Facebook のバナー制作って難しい!コツはないの?」
「勝ちパターンがあれば良いのに!」
このように思っている方は多いのではないでしょうか?台湾では Facebook 広告の重要度は非常に高く、取り分け、バナーは費用対効果にダイレクトに影響します。
私はこれまでに、様々な広告代理店や制作会社とお仕事をさせていただきましたが、意外とどこもマニュアルのようなものは存在しません。
私もバナー制作の手順やコツは完全に自身で培ったオリジナルでしたが、組織としてメソッドを確立しなければと考え、この度マニュアルを作成しました。
とはいえ、誰でも使える仕様でなければマニュアルとは呼べません!
そこで今回は弊社のインターン生にお願いして素人でも使いこなせるマニュアルになっているかどうか検証をしてもらいました。そのマニュアルとインターン生による検証の一部始終をこの記事にまとめていきたいと思います!
バナー製作に悩んでいる方や Facebook 広告で思ったように成果が出せていない方は必見です。
applemint のバナー制作マニュアル大公開
まず初めに applemint の実際のバナー製作マニュアルをご紹介します。
ちなみにオススメは紙と鉛筆を使って一通りの作業を行うことです。
「え、私パソコンでメモする派なんだけど…」なんて方もいるかもしれませんが、一度騙されたと思って試していただきたいです。
表現のプロである著名なコピーライターでも多くの方が紙と鉛筆を使ってアイデアを練っています。
私も以前は全部パソコン内臓のメモで済ませるタイプでしたが、紙と鉛筆に切り替えたところ、アイデアが練りやすくなったと感じました!
- ステップ1
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ターゲットの悩みと訴求をあるだけ全て書き出し、インパクトが強いと感じるものを3つ程度選ぶ。
- ステップ2
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ステップ1で選んだ訴求または悩みを代弁する画像をそれぞれ探す。※ウェブ上で素材を探す場合、毎回理想の素材に出会えるわけでありません。そのためステップ1では複数候補を残します。
- ステップ3
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画像から連想される悩みと訴求を想像し、単語を書き出す。※ここで選択した単語がキャッチコピーの骨格を担います。
- ステップ4
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キャッチコピーを構成する。※必須条件①単語 or 一文 or 一疑問文であること② Facebook 広告ポリシー範囲内(個人の健康、個人的特徴の項目に違反しない事)
- ステップ5
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実際に最終キャッチ案を画像に乗せてみる。最後に文字の縦横縦配置や、背景の色、文字サイズ、フォントなどを整えて完了。
大学生が利益率 300% のバナーを作るまで
ここからはタイトル通り、弊社にインターンに来てくれた大学生が利益率 300% のバナーを完成させるまでのドキュメンタリーの記録です。
マーケティング知識のない人でも私たちと同じレベルのバナーが作れるのかを検証するため、当時お手伝いに来てくれていたインターン生の協力を仰ぐことにしました。検証のため、指導者である私の個人的な意見やアイデアが入らぬよう最新の注意を払って監督しました。
2020 年 9 月某日、バナー制作実験を行うことに決定しました。
まず彼女には以下3つの情報を渡しました。
- 『宣伝するサービス』骨盤調整マッサージ
- 『目的』Facebook 広告を通してオンライン予約を獲得する
- 『ターゲット』25~34 歳、台北在住の女性
そして上記マニュアルのとおり、ステップ1から順番に各工程を実施してもらいました。各ステップごとに進捗の確認をしたので、当時の様子をそれぞれまとめていきます。
ステップ1
上記条件の基、ターゲットの悩みと訴求を思いつくだけ書き出してもらい、インパクトが強いと感じるものを選んでもらいました。
彼女が選択したのは、
(悩みA)ズボンがお尻や太ももでひっかかって上がらない
(悩みB)立ちっぱなし or 座りっぱなしの生活による下半身太り
(訴求A)マッサージは心身ともに癒される、自分との対面時間になる
(訴求B)姿勢が正しいと痩せ効果がアップする
でした。
ステップ2
選んだ訴求と悩みを代弁できる画像をそれぞれ探してもらいます。画像探しを始める前に、このバナーを作る目的の再確認を行います。
ステップ1で選択した4つの訴求と悩みに対し、3枚の画像が見つかりました。
この3枚から広告に適したメッセージ性の強い画像を1枚選択してもらいました。最後に残ったのがこの一枚です。
ステップ3
ステップ2で選んだ画像を見ながら単語を書き出してもらいます。ステップ1でも行ったように、悩みと訴求をできる限り書き出すように伝えました。
するとここで「行き詰まった」と相談が来たため、画像から連想されるネガティブ(ポジティブ)な言葉を書き出し、その単語の対義語を書き出す方法を提案したところ成功しました。
例:「下半身太り(悩み)」⇔「下半身痩せ(訴求)」
リストの中からインパクトがあり、画像の意味を補強するもの、または補足する単語を選びます。
ここでもかなり悩んでいたので、私から質問形式でアイデアの整理を行ってもらいました。
・どのキーワードが画像に合いそうか?
・どのキーワードに自信があるか?
消去法でいくつかの候補が削除されました。それでもいまいちコツが掴めない様子だったので、パワーポイントに画像を貼って文字を直接打ち込み、視覚的に確認してもらいました。
初めの2~3個の単語をシミュレーションし終わった後、『ネガティブな単語の方がインパクトが強そう』との意見が上がったので訴求系のポジティブな単語をリストから削除しました。シミュレーションをしていくうち、徐々に単語選定の感覚が沸いたようで、この後すぐに単語選定が完了しました。結果、残った単語は下記2つです。
「脂肪」(脂肪)
「大屁股」(大きなお尻)
※インターン生には Facebook の広告ポリシーについて教えておらず、Facebook 広告では掲載困難な単語が選ばれてしまいました。そのため、この段階で Facebook 広告ポリシーの『個人の健康』『個人的特徴』の項目について説明をしました。
あくまで検証が今回の最優先事項のため、彼女の意思を尊重し、選んだ単語を微調整する事で対応しました。
「脂肪」⇒「肉」
「大屁股(大きなお尻)」⇒ 「屁股(お尻)」
ステップ4
検証もほぼ終盤です。ステップ3の単語を基盤にキャッチコピーを作ります。マニュアル通り2つの条件を出しました。
①単語 or 一文 or 一疑問文であること
② Facebook 広告ポリシー範囲内(個人の健康、個人的特徴の項目に違反しない事)
最終的にこのような6つのキャッチ案ができました。
キャッチに使った表現スタイルは今台湾人の間で流行しているインスタのフィルターを模倣したものです。これもキーワード同様、目的を再確認した上で最終的に2つのコピーを選択しました。
キャッチコピーは万人が理解できる事が大切なので、デザイン開始前に複数人に意見や感想を聞くのがお勧めです。
ステップ5
最終工程、画像とキャッチコピー案を画像に乗せ、文字の配置や、背景色、文字サイズ、フォントなどの細かいデザインを整えていきます。
構成の段階で伝えたいメッセージや雰囲気を表現できる色やフォントなどできる限り詳細にデザインを決め、デザイナーとコミュニケーションをとってもらったのでかなりスムーズに制作が進みました。
これで無事、売れるバナーの完成です!
完成後すぐに広告配信を開始しました。
右側のバナーは特に成果が高く、配信開始直後からクリック率、コンバージョン率共に水準を上回り、配信3ヶ月目の現在も効果持続中です!
大事なのはデザインではなくロジック
最後にバナー作りについて大切にしたい事をお話しします。
バナー作りに一番大切なのはロジックです。
目的は?ターゲットは?彼らの悩みや有効な訴求は何か?
バナー制作の毎工程で目的とターゲットを押さえていけば、誰が作っても結果の出るバナーが完成します。デザイン性は二の次です。
Facebook 広告で思い通りに結果が出ていますか?
結果に不満を感じている方は、今一度バナー制作の目的とターゲットを振り返り、出来上がったクリエイティブが計画通りのメッセージを伝えられているか確認してみてください!
伝わる広告はいつも「シンプル」
またもし、今回完成したバナーを見て「シンプルすぎない?」と感じた方はこちらの記事がオススメです。
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