こんにちは applemint 代表の佐藤 (@slamdunk772) です。突然ですが中国と台湾の関係についてみなさんご存知でしょうか?
「よくわからないけれどもなんか揉めあってるよね?」ぐらいしか台湾と中国の関係がわからない人が大体半数いるような気がします。そこで今回はそんな方のためにサクッと台湾と中国の関係を5分でお伝えしたいと思います。
共産党と国民党
中国には元々国民党と共産党という政党があり、その当時は国民党が政権を握っていました。日本でいう自民党と民進党がいて、自民党が政権を握っている状態です。
国民党は元々共産党の存在に対して比較的寛容的でしたがその後国民党のリーダーが蒋介石に変わると、蒋介石は共産党の弾圧を始めます。でも第二次世界大戦が始まると国民党も共産党も互いを敵視などしてられなくなり、お互いに共闘しよう!ということになります。
その後日本は戦争に破れ中国から去りますが去った後、では今後中国の政権を握るのは誰かという問題が起きます。国民党 vs. 共産党の内戦が始まります。
そして国民党が台湾へ
内戦の結果、国民党は毛沢東率いる共産党に敗れます。蒋介石を含む敗れた党員は中国を転々と逃げ最終的に台湾へ行き着きます。
実は蒋介石は台湾へ渡る前から中国国内に彼の居場所はないと悟り、その当時国民党の首都だった南京から中国のお宝をごっそり台湾へ運ぶ準備をしていました。この時のお宝が後の故宮博物館で展示される作品の数々です。
私は学生時代に南京にある博物館に行っており、台湾と南京両方の博物館を見ましたがお宝の数や質の差は歴然です。また、南京に行くと孫文の墓や元総統府があり元々南京に首都があったことが垣間見えます。
こうして南京から台湾へ逃げた蒋介石は台湾を中華民国の暫定首都とします。この時の彼はいつか中国にまた戻って政権を取りたいという願いもあって暫定首都としています。
蒋介石死後
台湾へ着いてからいつか中国に戻りたいと思っていた蒋介石も現実的に戻るのが難しいのを理解し始め、台湾国内の経済に力をいれ始めます。その後アメリカによる経済支援もあり、台湾の経済が成長します。
そんな最中蒋介石は病に倒れ亡くなります。その後長男の蒋経国がリーダーとなり民主化が進みます。しかしその蒋経国も突然の病で亡くなり、蒋経国の No.2 で台湾出身の国民党李登輝がリーダーとなります。
台湾で生まれ育ったために現地の住民から好かれ、国民党のNo.2 だったこともあり国民党からも好かれるという李登輝に有利な環境ができていました。そんな彼は総統(リーダー)を選ぶのを今後は選挙で決めようと言います。
これに対して中国は怒ります。中国からして見れば台湾は中国なのにどうして中国大陸本土とは異なるルールで国民によってリーダーが選ばれるのかと抗議します。
この制度を認めると選挙ができる国民とできない国民の 2種類が存在し国が二つあることを認めてしまうからです。そこで中国は台湾に対してミサイルで威嚇したり上陸訓練を始めます。
※中華人民共和国(中国)の軍隊の総称を人民解放軍と言いますがこれは台湾にいる同士を国民党から解放して自分たちが救う意味を込めて人民解放軍と言われます。
台湾その後
その後李登輝の下台湾は独立に傾斜する姿勢を見せます。そして李登輝の後継者を巡る選挙では台湾で所謂独立派と言われている民進党が勝利し、台湾独立への道を歩みます。
しかしながらこの民進党から当選したリーダーの陳水扁という人が汚職まみれで国民の反感を買い、2008年には国民党が政権を奪取します。国民党は蒋介石の時からいつか中国本土に戻りたいという気持ちがあります。
2008年に国民党から当選した馬英九は中国との関係強化に取り掛かり、結果として台湾と中国の関係はかつてないほど近づきました。
ひまわり運動と今
台湾と中国の関係が良くなって経済が発展しましたが台湾経済が中国に依存するようになってきます。台湾の中国への依存が強くなると一部の台湾国民が台湾が中国と一つになると警戒を始めます。
そして台湾と中国の間で海峡両岸サービス貿易協定が結ばれようとした最中、これに抗議をした学生が立法院を占拠する行動に出ます。(サービス貿易協定に関してはここでは割愛します。簡単に言うと貿易の自由化促進です)
この騒動により2期連続で当選していた馬英九氏の求心力が低下し、結果的に2016年の中華民国総統選挙で独立支持政党の民進党が勝利します。民進党が勝利すると独立を警戒する中国が様々な制限を発令します。
一番顕著だったのが中国政府による台湾への観光渡航ビザの制限ではないでしょうか。
例えば今まで100人まで台湾への観光渡航ビザを発行していたのに民進党が政権を取ると急に50人なるような事態が起きました。
現在の台湾の総統(リーダー)は民進党の蔡英文という女性の方で、今後2年後の総統選挙に向けて中国との関係をどうしていくか動向が注目されています。
終わりに
いかがでしたでしょうか?
5分で読み終えられるように相当割愛しましたがざっと歴史を遡るとこんな感じです。
今回参考にしたのは私が以前読んだ池上彰さんの本なのですが本なんて読んでられないという方は動画も非常にわかりやすいので是非ご覧ください。
参考:「そうだったのか!中国」池上彰著、ISBN-10: 4087465454
※当該内容の正確性や完璧性について一切の保証をいたしませんのであくまで参考にご覧ください。
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