こんにちは、applemint 広告運用担当の Hiro です!
さて、台湾でデジタルマーケティングのプロモーションと言ったら Google と Facebook が有名ですが、そのほかに Yahoo の広告があることをご存知ですか?
台湾ではヤフーの市場シェアが小さく、すっかり Yahoo を忘れてしまっている方が大半かと思います。
また、台湾では Yahoo の検索広告のことを Bing 広告と呼びます。
「えっ、Bing ってマイクロソフトの IE の検索エンジン?」なんて思ってしまいますよね。
そんなこともあり、すっかり忘れられている台湾の Yahoo 広告 (Bing広告) ですが、実際に運用をしていると様々な利点があると気付きました。
そこでこのブログでは台湾でヤフー広告を試したいと思っている方に、
台湾ヤフーの背景や利用者データ、実際にヤフー広告 (Bing広告) を運用した結果を数字付きで公開します!最後に運用ポイントも公開するのでぜひご覧ください!
Contents
日本ヤフーと台湾ヤフーの違い
まずは日本ヤフーと台湾ヤフーの違いについて簡単にお話します。日本と台湾の『Yahoo!』は別々の企業が運営していることはご存知でしょうか?運営している企業が異なれば、使用している検索エンジンも異なります。
検索エンジン
知らない方のためにお話します。Yahoo!JAPAN の検索エンジンは Googleと同じです。つまり Yahoo!JAPAN と Google の検索結果は、理論上は同じになります。しかし実際に両者で同じ単語を検索すると結果が変わります。
この主な理由は以下です:
- 同じ検索エンジンなのに検索結果が変わる理由
-
- パーソナライズ
-
ブラウザ環境 (検索場所)
広告の違い
しかし検索結果が違っても Yahoo JAPAN の検索と Google の検索は同じということをここではまずご理解ください。
次に、台湾の Yahoo ですが、台湾の Yahoo (Yahoo!奇摩) の検索エンジンは マイクロソフト社の Bing が使われています。また、日本以外の国のヤフー検索エンジンも Bing が使用されています。
これが台湾の Yahoo 広告がBing広告と言われる所以です。Yahoo 台湾の背景がわかったところで、本題である、Yahoo 台湾の利用状況や広告の効果についてお話を進めます。
台湾 Yahoo の利用状況
ここでは台湾の各検索エンジン利用率とユーザー分布をまとめていきます。イメージがつきやすいよう、日本のデータを並べて比較してみました。
検索エンジンシェア
まずは日本と台湾の検索エンジン市場シェアです。
参考:Search Engine Market Share Taiwan (Apr 2019 – May 2020)
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/taiwan
どちらも市場において Google が圧倒的なシェアを誇っていますが、台湾の Google 依存が非常に顕著に現れています。Yahoo 台湾の検索エンジンのシェアはネット人口のたった 8% です。
台湾のネットユーザーは約 2000 万人(2020/1 時点)なので、Yahoo 台湾のシェア 8% を実際の人数に換算すると約160 万人になります。
従って、Yahoo台湾の検索広告 (Bing 広告) を実施するかどうかの最終判断は、この約 160 万人の中に、商品のコアターゲットがいるかどうかが鍵となります。
ユーザー分布
では続いて、160 万人の Yahoo 検索エンジン利用者の男女比を以下に載せます。
参考:neilsen
日本も台湾も男女比はほぼ半々で、あまり大きな差はありません。続いて年齢の比率を比較します。
参考:neilsen
日本は年齢層が上がるにつれて使用比率が拡大しており、特に 50 代のユーザーが好んで利用しています。
逆に台湾は 30 代の使用比率が一番大きく、日本と比べて使用者平均年齢が低いです。これはつまり、見方を変えると YAHOO台湾の検索広告は、30代向けの商品を展開している会社には追い風になる可能性があることを指します。
次にYAHOO台湾の広告メニューについてご紹介します。
台湾のYahoo広告メニュー
現在台湾で利用可能なYahoo広告メニューは大きく分けて 3 種類あります。
その1. Bing 広告(リスティング広告)
Yahoo 台湾内の検索広告及び、 Bing の検索広告が可能です。
実際に運用してみると、クリック単価の安さに驚きます。
Bing 広告は広告主が少なく競争率が低いため、Google の検索広告では入札単価が高いようなキーワードでも破格の安さで入札をかける事ができます。実際のクリック単価の比較は次の章で、事例とともにご紹介します!
その2. バナー広告&原生広告(ネイティブアド)
Yahoo のバナー広告は、 Yahoo台湾の中に掲載される広告です。比較的に安価で、多くの露出ができるのが特徴です。
ニュース、投資、気象などのヤフーが運営しているページや一部のニュースサイトに広告を掲載できます。年齢、性別、興味、購入履歴や検索履歴などブラウザ上で収集したユーザー情報を用いてターゲティングが可能です。
また、ネイティブ広告といって、新聞記事の一部のような広告メニューも存在します。バナー広告よりは少しばかりクリック率が高いです (残念ながら近年はクリック率が非常に低下しています)
その3. ヤフーショップオーナーメニュー
ヤフー台湾内にショップを所有している方に向けた広告メニューです。
露出数に応じて金額が変わります。通常、デジタル広告はクリック課金とインプレッション型課金の2種類があります。前者は広告がクリックされれば費用が発生し、後者は広告が露出すれば費用が発生します。こちらのメニューは後者です。
この広告は主にYahoo 拍賣という、ショッピングサイトに出店をしている方向けの広告になります。広告を露出して自身の Yahooショッピングサイトへユーザーを引きつけます。
私は残念ながらこの広告を試したことはありませんが、代わりに『momo購物網』で広告を掲載した時のお話を少し共有します。
私は以前、請け負っていたクライアントが『momo購物網』でトップページバナー掲載を行った事があります。Yahoo 同様インプレッション型課金だったのを記憶しています。
コストは安くありませんでしたが、結果的には相当数の流入がクライアントのmomoページに見られ、購入も一定数ありました。Yahoo 拍賣の広告も試してみると面白いかもしれません。
Yahoo広告事例
広告メニューをご紹介した所で、最後にYahooの検索広告 (Bing広告)を実際に行った時の事例を、数字と共にご紹介します。
Goodケース:デスクトップ購入率が高い
Yahooの検索広告 (Bing広告)はデスクトップからの購入率が高い傾向にあります。デスクトップの購入率が高い商品は、 Google よりもいいコスパで購入が期待できる可能性があります。
以下 WIFI ルーターを貸し出しているクライアントの数字です:
デバイス | セッション数 | 購入率 | 販売数 |
---|---|---|---|
デスクトップ | 9600 | 14.61% | 1403 |
モバイル | 4924 | 4.81% | 237 |
タブレット | 461 | 10.41% | 48 |
デスクトップおよびタブレットから高い購入率で購入数を確保できています。
Goodケース:クリック単価が格安
冒頭で少し触れましたが、台湾では Yahooの検索広告 (Bing広告) に取り組む広告主が少ないです。検索広告は一般に、キーワードの入札社が多いと高くなります。そのため、Google では入札単価が高い人気キーワードでも Bing なら破格の安さで入札する事ができます。
Yahooの検索広告 (Bing広告)は Google で高いクリック費用に悩んでいる方に大変おすすめです。
以下はスキンケアのキーワードを Google と Bing で露出した際の、クリック単価の比較です:
キーワード | Bing クリック単価 | Google クリック単価 |
---|---|---|
(ブランド字) | 3.01元 | 4.27元 |
日本 卸妝 | 3.12元 | 7.41元 |
日本 推薦 | 4.00元 | 30.07元 |
デメリット:他媒体との連携が難しい
デメリットも一応お伝えします。今の所、Bing 広告はヤフー以外の媒体のコンバージョン数に貢献しないことがわかっています。例えば、ユーザーがBing 広告からサイトに流入して、その数日後、Facebook で広告から流入して購入に至ったという例が極端に少ないです。
コンバージョン経路が単純で結果測定が楽という点は良いのですが、
他媒体と連携して Bing 広告のコンバージョン強化のような取り組みは難易度が高い可能性があると感じました。
Bing 広告にオススメの商品
以上 の実例から、applemint では以下のような商品の特徴を持つ広告主にYahoo の広告をお勧めします:
① デスクトップ経由のコンバージョンが多い
② 市場競争が激しい商品やサービス
③ 他媒体との連携よりも直接コンバージョンを狙いたい
ヤフー広告のご相談は applemint へ!
いかがでしたでしょうか?
台湾ヤフーとヤフー広告についてお話をしました。
ブログを簡単にまとめると、
⑴ 台湾ヤフーはベライゾンというアメリカの企業が母体となり運営をしています。
⑵ 台湾ヤフーはネット人口の約 8% が 使用していて、利用者は 30 代の男女が最大です。
⑶ 広告は検索広告『Bing 広告』とディスプレイ広告、ネイティブ広告とショップ用の広告があります。
⑷ 弊社の運用事例では
・デスクトップ経由購入者の多い商品に対して効果が高い
・競合入札が少なくクリック単価が安価
・但し、媒体の垣根を超えたプロモーションは難易度が高い
などがわかっています。
Bing 広告は Google ほど配信規模が拡大できないため、運用委託はコストが気になるという方もいると思います。そんなニーズに応じて、弊社では運用代理以外にも、インハウス運用のお手伝いやコンサルなども行っています。
詳細は是非こちらからお問い合わせください。
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