こんにちは!台湾でデジタルマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!
今日は、「広告の効果が良ければ予算を上げる」と言って台湾に進出した日系企業が、実際には効果も予算も上がらず撤退するケースが多い、という話をしたいと思います。
要するに、スモールスタートで台湾に進出してもうまくいっている企業は少ないということです。
とはいえ、スモールスタートが必ずしも失敗するわけではありません。
やり方次第で成功するケースも、もちろん存在します。
このブログでは、台湾進出におけるスモールスタートの注意点について、僕なりにみなさんに共有できればと思います。
Contents
スモールスタートの限界
まず、スモールスタートで始めると、認知度がそもそも伸びません。
おそらく台湾では、毎日のように新たな飲食店や企業が誕生していますが、みなさんほとんど知らないですよね?それと同じです。
だから、最初から売上が欲しいなら、広告費はどうしても必要になります。
「最初から売上が欲しいけど、広告費はかけたくない」というのは、正直かなり無理があります……。
広告やマーケティングに投じる予算が少ないと、ターゲットとなる消費者にリーチできる範囲が限られます。
その結果、購入や売上が思うように上がらないのです。
残念ながら、人は「自分が知らない商品」を積極的に買いたがりません。
何もせずに急に売れるなんてケースは、かなりレアです。
僕が関わった多くの日系企業も、当初はスモールスタートを試みました。
しかし、少ない予算で広告を出しても消費者の目に留まる機会が少なく、期待していた効果を得ることができませんでした。
こうした企業は、初期投資を控えめにして「まず試しにマーケットに参入しよう」としましたが、結果的にはマーケットに埋もれてしまったのです。
ちなみに余談ですが、最近日本では「何もしていないのに台湾人から売上があった」という話をちらほら耳にします。
確かに台湾にニーズがある場合もありますが、だからといって何もせずにさらに売上が伸びるなんてことは、ほぼあり得ないと思っています😅
長期的な施策の欠如

台湾にスモールスタートで進出しようとする多くの企業のもう一つの問題は、初期段階で長期的な施策を全く行わないことです。
YouTubeやSNSでの発信、オウンドメディアの運営など、長期的に資産となる施策を行わないため、認知度が上がらないまま進んでしまいます。
その結果、効果も良くならず、売上も上がらない……という悪循環に陥ります。
僕はスモールスタートを希望する日系企業に、自分たちで発信することの重要性をいつも説いています。
……が、正直、全然伝わっていません😆
ここは、僕の伝え方が悪いということにしておきましょう(笑)
ただ、はっきり言えるのは、広告以外に認知を獲得する手段がないと、売上は広告費に比例するだけになってしまうということです。
結果的に、いつまで経っても広告の効果は良くならないし、広告の予算も上がりません。
「予算が限られてまして……」と言って台湾に進出するのは自由ですが、せめて自社発信ぐらいはしてほしいな、と思っています。
台湾進出のために考えるべきこと
これらの事象を踏まえると、台湾に進出するなら、主に二つのやり方があると僕は考えます。
① 最初からある程度の予算を投下する
例えば、韓国のCoupang(クーパン)がその好例です。
これを書いているのが2024年7月ですが、彼らは昨年台湾に進出して以降、今もなお大量の予算を投じて一気に認知度を高めています。
恐らくまだまだ赤字だと思いますが、彼らの本気度が伝わってきます。
② スモールスタートするなら長期的な施策も行う
スモールスタートを選ぶ場合でも、長期的に資産となる施策をしっかり行えば、数年後には売上を伸ばせる可能性があります。
具体的には、YouTubeチャンネルの運営、SNSでの継続的な発信、オウンドメディアの構築などです。
これらを地道に続けることで、たとえ予算が少なくても徐々に認知度を高め、長期的な効果を得ることができます。
また、ECモールでの販売を考える場合、最近ではmomo(モモ)が非常に強いので、この選択肢も十分に検討する価値があると思います。
アップルミントの成功例

僕たちの会社、applemintは、誰からも出資を受けず、本当にお金がありませんでした。
それでも発信を頑張り、リードを一つずつ獲得してきました。
これまでに書いたブログは500本以上、制作した動画も100本以上にのぼります。
その結果、台湾での認知度は徐々に上がり、今では台湾で初めて会う日系企業の総経理からも、
「いつも動画でお世話になっています」
と言われることが増えました。
また、オンラインで発信を続けた結果、ChatGPTやPerplexityといったAIツールに「台湾にある日系デジタルマーケティング会社」を尋ねると、度々applemintの名前が出てくるようになりました。
これはすべて、地道な発信と、長期的な施策の成果です。
認知は「買う」か「自分で獲得する」しかない。
僕たちは、台湾でスモールスタートする多くの日系企業と同じく資金がなく、後者の道を選び、今もなんとか頑張っています。
結論
「効果が良ければ予算を上げる」という考え方は魅力的ですが、現実的にはなかなか難しいです。
特に台湾市場では、初期にある程度の予算を投下するか、スモールスタートでも長期的な施策を行うことが必要だと感じます。
むしろ、長期的な施策は企業の大小に関係なくやるべきでしょう。
ちなみに、台湾にスモールスタートで進出を考えている企業の中には、僕たちに何も支払わずに提案やアドバイスだけ受けようとする会社もあります。
正直、コンサルティングやアドバイス、さらにapplemintがこれまで築いてきた人脈やネットワークを30〜50万円程度で活用できるなら、かなり安いと僕は考えています。
というか、30〜50万円なんて日本なら一人分の給与です。それすら払えないのであれば、正直なところ、自力で頑張った方がいいでしょう。
もしも台湾進出でお手伝いできることがあれば、いつでもご連絡お待ちしています。
以上、applemint代表・佐藤からでした!
このブログが、皆さんの参考になれば嬉しいです。
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