こんにちは!台湾でデジタルマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!
今日はインフルエンサーは長期投資ですよね!みたいなお話をしたいと思います。というか、長期投資ではないインフルエンサーはよっぽど影響力がない人でないと回収できないので、そもそもやめた方がいいと僕は思っています、みたいなお話をします😅
インフルエンサーマーケティングというと、企業は “バズ” る事を期待していると思うのですが、有名ブランドの事例を見ると、瞬間的なバズよりも顧客を育てる事にインフルエンサーを起用している感じがします。
特に台湾だと瞬間的な売上を出すためにインフルエンサーを起用しようとする広告主は多数いますが、みな費やした費用に対して売上を得られず困っています。特に近年の台湾ではインフルエンサー広告の効果が顕著に落ちています。
ステマの取り締まりや、消費者を守る法律がないため、消費者のリテラシーが上がり、結果的にインフルエンサーの商品投稿 = 広告とみなされ何の効果も出なくなりました…
今日のブログではインフルエンサーの起用って短期的な売上ではなく、長期的な売上を狙うのが主流になってますよーみたいなお話ができればと思います。
有名ブランドのインフルエンサーの起用
僕の知り合いの息子さんは今から5年ぐらい前に自分のアパレルブランドを立ち上げました。彼は服のデザインをする専門学校を卒業後、どこにも就職せず自分でアパレルブランドを立ち上げました。
しかし現実は中々厳しく、彼は 1-2年後に自身のアパレルブランドを一旦辞め、現在はコムデギャルソンで勤めています。
彼は自分のアパレルブランドを立ち上げた際、他のブランドと差別化するために、他のアパレルブランドが一般的に行なっているような施策は極力しないように努めました。その中には例えば、インフルエンサーの起用やデジタル広告、SNS の活用も含まれます。
その後彼はこれが間違いだったことに気づき、成功しているアパレルブランは結局インフルエンサーや有名人を活用していますし、広告もしています。
有名ブランドがインフルエンサーを起用しているのには理由があったのに、彼はその当時それに気づけなかったと言ってました。要するに結局成功するには人の真似が一番早いってことです。
そんな有名アパレルブランドですが、近年はかなり積極的にインフルエンサーを起用しています。例えば、Gucci は NewJeans という今若者に大人気の Kpop アーティストのハニさんを起用しています。Louis Vuitton は日本でも有名な Kpop アーティストの宮脇咲良さんをイメージモデルに起用しています。
参考:https://www.fashionsnap.com/article/2023-03-24/gucci-campaign-hanni/#lg=1&slide=0
その他のブランドも例えば Calvin Klein はジャスティンビーバーを下着のイメージモデルに起用して話題になりました。
このようにアパレルブランドやコスメブランドが世界的に影響力のある人を起用する例は決して珍しくない訳ですが、ここで一つの疑問が浮かびます。
その疑問とは、「有名ブランドのターゲットと目的は何か?」ということです。
例えば NewJeans のハニさんは2023年現在19歳です。宮脇咲良さんは 2023年10月現在 25歳です。NewJeans のメンバーは2023年10月現在、大半が10代で一番年下のメンバーは15歳だったりします。
その影響からか NewJeans のファンの多くは10代と言われています。
一部中年のファンがいるとも言われていますが…苦笑
では、 Gucci の広告に映るハニさんを見た10代が Gucci の商品を買うかというと、多分9割以上の10代は買わないでしょう。宮脇咲良さんの広告も同じです。彼女の Louis Vuitton の広告を見て、Louis Vuitton を買う20代や若い女性がどれだけいるかと言うと、恐らくほとんどいないでしょう。
有名ブランドのインフルエンサー起用は長期的な投資
これらのことから何が言えるかと言うと、有名ブランドは長期的な目線でインフルエンサーを起用しているということではないでしょうか?
例えば NewJeans のハニを好きなのは10代の女性であって、もしも Gucci が瞬間的な売上を期待しているのならば、絶対にハニは起用しません。Gucci はハニの事が好きな10代のファンに対して憧れを抱かせていると考えた方がいいでしょう。
つまり Gucci や有名アパレルブランドはハニや Kpop のファンの女の子に対して、10年後に「あの時は買えなかったけどやっと買える!」と思わせるために Kpop の若い女の子を起用しているのでしょう。
そうでなければ有名ブランドがこぞって若い Kpop のアーティストを起用する意味がわかりません。彼らは消費者に対して「憧れ」を抱かせていると僕は考えます。
そうは言っても、「うちには有名ブランドみたいに長期的に悠長に待っている時間はない!瞬間的な売上が必要なんだ!」という企業はいるでしょう。
残念ながらこれだけものが溢れる時代で瞬間的に売上を増やす方法はどんどん難しくなっています。それこそショート動画で一発逆転を狙うぐらいしか思いつきません。
いずれにせよここで言いたいのは、短期的な売上のためにインフルエンサーを起用するのは、有名ブランドを見る限りどうやら間違っているという事です。
以上 applemint 代表佐藤からでした!
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