日本で年商◯億、台湾では無名という現実

日本で年商◯億、台湾では無名という現実

こんにちは!台湾でデジタルマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!

今日は、日本で年商が億単位ある企業も台湾では残念ながら無名なので現実を直視しましょうという、読む人によっては少し頭に来る内容をお届けいたします(苦笑)。

このブログを書こうと思ったきっかけから少しお話をさせてください。

先日ご縁があって日本で割と有名な企業様のお手伝いをさせていただきました。お手伝いした内容は主に動画の撮影と編集だったのですが、元々はデジタルマーケティングを通じた台湾での販売の支援をする予定でした。

予定が変わった理由は、この企業様が現実を直視できなかったからです。現地のスタッフは広告費をかけたかったのですが、広告費をかけた事がない本社が台湾の環境を理解せずにストップがかかりました。

ただこんな事は台湾では日常茶飯事です。このブログではそんな実例を皆様にご紹介したいと思います。

有名が故に陥るジレンマ

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冒頭でご紹介した僕らがお手伝いをした企業様ですが、日本では今までにガイアの夜明けや、がっちりマンデーなど全国ネットの番組に出演し、PR 効果もあって売上を伸ばしてきました。歴史がある企業様で非常に質の高い商品を作っています。

そんな彼らですが、以前から台湾の消費者がわざわざ日本サイトで商品を購入していた事もあり、台湾市場にニーズがあるのではないかと考え台湾に進出しました。

このように一部の台湾顧客からのニーズがきっかけで台湾に進出する企業は少なくありません。

しかしそんな彼らもいざ進出したら、購入はわずかで、認知度が上がらず、販売に苦戦していました。また進出直後は色々なメディアに取り上げられましたが、その後落ち着き、販売数は低迷しました。

ちなみに台湾は日本と違い PR 効果があまり発揮できる環境ではありません。詳しく知りたい方は以下のブログをご覧ください。

この事に気づいた現地の責任者は、台湾できちんとマーケティングをする必要性を理解し、僕らに声がかかりました。しかしここで本社からのストップの声がかかります。理由は日本での成功体験です。

この企業様は日本では今までにガイアの夜明けや、がっちりマンデーなど全国ネットの番組に出演し、日本では PR 効果もあって売上を伸ばしてきました。

彼らには、いい商品を提供していればメディアが勝手に取り上げ、商品が売れるという成功体験がありました。

そんな彼らからすると、広告費を払って認知度を上げる事は自分たちのプライドが許せません。良い商品を作れば誰かの目に触れて、自然と売れるという日本での成功体験が海外販売の邪魔をするというケースです。

では日本の有名企業であるトヨタやSONYや任天堂が台湾で広告をしていないかと言うとそんな事はなく、ちょっと考えればわかるのですが中途半端に有名だと日本での成功体験に縛られるケースは本当によくあります。

残された道

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こうした企業が台湾で生き残るためにはどうすればいいか?僕は生き残る方法は二つしかないと思っています。

一つは広告費をかけるということ、もう一つは広告費をかけずに自分達が発信媒体となるということです。

企業が広告費をかける理由は、ある特定の媒体に人が集まるのでそこにお金をかけて露出すれば多くの人の目に触れるためです。Facebook も Google も台湾人が集まるから企業はそこへ広告費をかけます。

台湾では日本でPR効果を発揮するテレビや雑誌といったメディアに人が集まらないため、PRの効果が発揮できません。

また、台湾人が多く集まるFacebook や Google はある特定の企業の特集を無料で行うようなPRは絶対にしません。従って台湾では広告費はある程度かける必要があります。

しかしどうしても広告費をかけずになんとか認知度を上げたいなら、自分達が影響力を持って発信するしかありません。自分達の SNS に人を集めて発信するのも良いですし、外部のメディアの力を借りて、そのメディアで発信をするのもいいと思います。

残念ながら多くの企業は広告費をかけずに、自分達で発信することも諦めます。情報が溢れている時代に一から発信をしても、最初は誰からも相手にされず、企業は次第にやる気をなくすからです。

企業はやる気をなくすと発信が止まり、広告費をかける事を拒む事もあり、違う策を考えますが、何も思い浮かばないまま月日は流れます。

現実を直視する

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日本では頑張っていたら誰かが見てくれて有名になるなんて事はあります。台湾でも愚直にビジネスを続けていつか有名になると考えるのは別に悪くありません。

問題なのは広告費をかけないと、”いつ”有名になるかわからないのに、本社は売上に対するプレッシャーを強める事です。

広告費をかけない時点でいつ有名になるかわからないのに、売上を求めるのは僕はナンセンスだと考えます。

また、広告費をかけたくない有名企業が業を煮やして近道を探した結果、インフルエンサーやSNS 発信の事例を見てそうした飛び道具に頼ろうとします。

その結果、実に多くの失敗例が出るのですが、台湾ではこのように失敗する日系企業は度々インフルエンサーの会社からカモられています。

僕がこのブログを通して伝えたいのは、日本で成功した企業もそうでない企業も海外ではその成功体験を一度リセットして、自分達は何者でもないというスタンスから始めることの重要性です。

また、日本で成功して台湾でも成功する企業を見ていると、彼らは日本での成功体験をきちんと因数分解し、日本独自の成功因子を取り除いてるケースが多々あります。

台湾に限らず中国でも他の国でも、自分達は日本で有名である事を忘れて、無名から這い上がるような謙虚な気持ちを持つ事が海外ではなおさら大事だと思っています。

最後に僕が以前台湾進出について話した対談動画を貼っておきます。ご参考までにご覧ください!

以上 applemint 代表佐藤からでした!

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