こんにちは、台湾でウェブマーケティングの会社 applemint の代表を務めます佐藤 (@slamdunk772) です。2020年から2021年にかけてコロナウイルスのせいで日台の往来が思うようにいってません。そんな中、applemint ではワーキングホリデービザで台湾に来ていた日本人の子を雇いました?
この時に僕らのリサーチ不足もあり、本当に色々なトラブルがありました。今回はコロナ渦で台湾にワーキングホリデービザで来ている人がどうやったら台湾で就職できるか、という事についてお話をしたいと思います?
結論から言うとできます。しかし、かなりハードルが高いです。
台湾ではワーホリビザから通常ビザに切り替える際、必ず一度台湾から出る必要があります。昔はちょっと出国してすぐに戻ってくればよかったのですが、コロナ渦では、ちょっと出国して戻って来れません?
ではどうするか?特別入国許可証が必要なのです。ちょっと嫌な言い方をすると、雇い主は特別入国許可証申請という余計な仕事が増えます?
つまりコロナ渦でワーホリビザで台湾に来ている方が台湾で就職するには、通常より更に自分の能力をアピールしなければいけないかもしれません?
それでは本題へ参りましょう。
Contents
前提:ワーホリビザ所有者はビザが切れる前に必ず出国しなければいけない
冒頭でもお伝えしたように、まずワーホリビザを持っている人は、台湾でワーホリビザの後に通常のビザに切り替えるためには必ず一度台湾に出なければいけないことをお伝えします。
通常、ビザを切り替える人はワーホリビザの有効期間中に一度出国して、ワーホリビザをキャンセルするか、ワーホリビザが切れる当日に台湾を出て、次の日に観光ビザとして戻ってくる事でビザの切り替え手続きができます。
いずれにせよ、必ず出国しなければいけません。 きちんと Google で検索をすればワーホリビザ所有者はその後台湾で就職する際は一度出国しないといけないって情報は出てくるのですが、僕はこのことを知らずに台湾国内で全てのプロセスを完結できると思っていました?
ビザ関連の情報は面倒ですがきちんと調べないと大変な事になるって痛感しました。
ちなみに知らない方のためにお話をすると台湾では労働許可証とビザ(居留証)は分かれていて、労働許可証を持っていても居留証がないと台湾には長期滞在できません。
また、居留証(ビザ)を申請するためには通常労働許可証の申請が必要です(配偶者ビザは例外で、その代わり配偶者ビザの方は台湾で働けません)
つまり、台湾で住む&働くためには通常まずは労働許可証を申請し、その後居留証(ビザ)を申請します。僕らも通常の手順に沿って、ワーホリビザで台湾に来ていた子の労働許可証を申請しました。その後無事労働許可証が発行され一安心と思いきや……出国が必要と気づき慌てた訳です?
台湾国籍保有者 or 居留証を持っている人しか台湾には入国できない現状 (2021年12月現在)
今回労働許可証を申請して雇った子は労働許可証は持っていますが、ビザは持っていません。つまり、日本に戻ったら台湾に帰ってこれないという事です。超焦りました。
つい先日まで台湾の政府は2回目のワクチン接種率が60%を超えたら留学生やビジネス目的でくる人のビザの発行を再開するなんて言ってましたが、そこへオミクロンが来て日台の往来を再開する気配は全然ありません。
この時は最悪2022年の春ぐらいまで彼女のリモートを覚悟しました…
僕らが雇った子は責任感があって信頼できる子なのでリモートでも全然問題ないのですが、彼女は台湾で働くことを前提に11月の初めに家賃契約をしていました。
自分の調査不足で彼女にリモートワークをさせて家賃をダブルで払わせたら本当に申し訳ないと思い相当焦りました。そしたら、経済部に特別入国許可証を発行してもらえれば入国できる事を知りました!厳密には知ったというか調べまくって知りました。
経済部のページで特別入国許可証が発行されるまで
Step1. 移民局に電話
まず移民局に電話しました。彼らからはうちの部署じゃない、うちでもない、うちでもない、あーだこーだ言われた結果、「目的事業主管機關」に連絡しろと言われました。
Step2. 1922 に電話
「目的事業主管機關」に連絡しろと言われた所で連絡先がわからないので、とりあえず1922に電話しました。台湾では「1922」はコロナ関連のお問合せ番号です。
とりあえずここに電話すればコロナ関連のビザ発行部署「目的事業主管機關」に繋げてくれると思いました。そしたら今度は BOCA (ビザを管理する政府機関) に電話しろと言われました。
Step3.BOCA (ビザを管理する政府機関) に電話そしてやっと経済部
次にBOCA に電話をして、その後にようやく経済部の特別入国許可に関連する部署の連絡先をゲットしました。その後色々とやりとりをした結果、どうやら以下のアドレスに沿って申請をすればいいことがわかりました。
みなさんはこのブログのおかげで2時間ぐらい節約できますよ!
関連リンク:https://www.moea.gov.tw/MNS/populace/infographics/Infographics.aspx?menu_id=13724&info_id=217
ここで担当者に指定の申請書を記入して申請しろと言われました。この時に、申請書に必ず以下の事を書けと言われました。以下ドキュメントに絶対に書かなければいけない8つのリストについて書きます。
- 公文 (パスポート情報、滞在日数、滞在目的など記入)
- 申請書
- 名單 (特別入国する人の名前や情報)
- 在台行程 (その人が入国した後のスケジュール)
- 防疫計畫書
- 邀請單位證明 (雇用契約書)
- 商務活動目的 (入国目的)
- 特殊性說明 (台湾に戻ってくる緊急性、必要性、台湾にとってどんなベネフィットがあるか)
僕の台湾人のパートナーが隅々まで申請書を見てめちゃくちゃ頑張って記入してくれました。彼は特別入国許可証の申請を知ったその日に必要事項を全て記入してくれました。
次に申請の過程でいくつか重要なポイントがあったので、それについて述べます。
帰ってくる事が必要な理由を述べる
特別入国を申請するページの最後の項目に、「申請者が台湾にいなければいけない理由」を述べる項目があります。リモートでもいいなら入国させないよって意味です。
僕らが雇った彼女はちょうど台湾の会社のデザインを担当していたので、申請書に「彼女が台湾にいないと台湾の会社の仕事が滞る」という話をしました。
また、彼女は日本で起業した経験があり、僕らは日本に進出した台湾企業のお手伝いをしていたので、「彼女がいないと日本に進出している台湾企業の仕事が滞る」と書きました。
この時に重要なのはコミュニケーション能力です。必ず特別入国をする人が如何に台湾にとってベネフィットがあるか書いてください。
僕らは彼女がいないと台湾企業の仕事が滞って彼らの利益が損なわれると書きました。台湾の経済部にとって、台湾の企業の利益が損なわれるのは決していいことではありません。
ちなみに申請後、担当者から僕らが書いた事が事実かどうかを証明しろと言われ、実際にお取引をしている企業の契約書を見せました。
いや、嘘は書きませんよ?
※当たり前ですが、嘘はダメですよ。
審査通過後
審査に通過したら、「〇〇の特別入国を許可する」みたいな通知が届きます。これを一足先に出国して日本に帰った子に、スキャンして渡しました。彼女はこれを持って日本にある台湾の大使館的な所に行きました。
日本と台湾は外交関係がないので、「大使館的な所」と書くことにします。
そのほかに、台湾の労働部から発行された労働許可証と必要書類を持っていきます。これらの書類が全て揃っていれば基本的にビザは発行されます。ビザが発行されると、それは居留証を持っていることと同じになるため台湾に入国できます。
ちなみにビザの申請は代理人でも可能です。また、通常ビザの発行には1週間ほどかかるのですが、追加料金を払えば翌日に発行してくれます。
金が物を言う世界…苦笑
うちのスタッフは今回11/22 に帰国し、12/6まで東京で2週間隔離して、12/7にビザを受け取り、12/8に台湾に戻りました。東京を楽しむ間も無く帰ってきました。
こんなにスピーディーに帰ってこれたのは、彼女が隔離中に代理人にビザの申請をお願いし、追加料金を払ってすぐにビザを発行したためです。
隔離ホテル
最後に台湾の隔離ホテルについて、少しだけ書きます。今回彼女は高雄にある隔離ホテルに泊まる事にしました。台北の隔離ホテルはほとんど空いてませんでした。空いていたのは一泊3000元以上するようなホテルだけでした。
今回泊まった高雄のホテルは一泊1600元です。部屋は特に問題なかったらしいですが、毎日同じご飯 + ネットがくそ遅かったそうです。
ネットが遅いのは台湾のホテルあるあるです。
なので彼女は桃園空港に着いた後、タクシーで高雄まで行きました。現在隔離用の遠距離タクシーの値段は固定です。わからない人のために値段を貼っておきます。
参考:https://www.findtaiwanhotel.com/posts/20
桃園空港から高雄までは2660元です。今後使う予定のある人はご参考ください!(2022年には必要ないかな?)
以上 applemint 代表佐藤からでした!
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