みなさんこんにちは、台湾で applemint というデジタルマーケティングの会社の代表を務める佐藤 (@slamdunk772) です🙃
今日は、「台湾で商品やサービスを成功させる条件」というテーマでお話ししたいと思います。
結論から言うと、まず最初の関門は「手に取ってもらえるかどうか」だと感じています。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、面白いことに、プレゼントであっても「もらってもらえない」商品って意外とあるんです。
そして、そういった商品は、偶然にも台湾進出後に最初から苦戦する傾向があるなーというのが、僕の個人的な気づきです🙂🙂
ちなみに、先日これまで支援してきた会社数を数えてみたところ、なんと100社を超えていました!
よくプロフィールに「100社以上支援しました!」なんて書いている人を見かけますが、どうやら僕も本当にそのラインを突破していたようです🎊🎊
まあ、もし全員が成功していたら、今頃うちの会社は大企業になっていたでしょうね😅
そうなっていないということは、当然失敗事例も多いわけで、このブログではそんな失敗を少しでも減らすために、今後台湾進出を目指している方向けに、僕のリアルな気づきを共有したいと思っています。
本来こういう内容は、applemint lab という有料メルマガでしか書かないのですが、今回はより多くの方に知ってもらった方がいいと思い、特別に公開します。
競合の方もぜひ参考にしていただければと思います!
Contents
まずは手に取ってもらえるハードルが低いか否か

なさんは、自分たちの商品が「そもそも試してもらえるかどうか」について考えたことはありますか?
僕は正直なところ、以前はクライアントの商品に対してそこまで意識を持っていませんでした。
でも、あるクライアントのギフト施策をきっかけに、このことを深く考えるようになりました。
世の中には、試してもらうハードルが高い商品が存在します。
例えば、顔に直接つけるタイプの化粧品などは、その代表例だと個人的に思っています。
超有名ブランドでもない限り、「外見に影響しそうな商品」を試すのは、やはり消費者にとってハードルが高いと思っています。
そして、「プレゼントしにくい商品・サービス」ほど、台湾進出時に最初苦戦するのでは?、というのが僕が台湾で起業して8年目に感じる仮説です。
なぜかというと、台湾に進出して間もない頃、手っ取り早く認知を広げる方法はKOLの起用や広告の大量投入しかありません。
あ、ちなみにですが、スモールスタートして「効果が良ければプロモーション予算を拡大する」と言って、本当に拡大したお客様は、これまで一人もいません…😅
なお、ここでいう「スモールスタート」とは、月々だいたい20〜30万円ほどの予算感を指しています。
逆に、同じスモールスタートでも月々50〜70万円をスモールスタートと捉えて始めた某企業は、スタートダッシュに成功しました。
話を戻します😅
台湾でうまく行きたい!でも予算は限られている!それでもどうにかしたいから、とりあえず広告を出してみる!――そんな流れでプロモーションを始めたのに….
実際には、進出したばかりのブランドに興味を持ってくれる人なんてほとんどいないので、当然ながら最初は売上がひどいわけです…😱😱
広告費10,000NTDをかけて、やっと1,000NTDの商品が一つ売れる……なんてことが、よく起こります(日本では上場している企業 or 有名企業でも)
これはざっくり言えば、9,000NTDを損しているようなものです。
こういう状況のとき、有効なのがギフト施策です。
「どうせ広告しても売れないんだったら配っちゃった方が良くない?」って考えです。
もちろん、適当に配らず、ターゲットを厳選して戦略的に配ります。
このあと、僕らがお手伝いしたあるクライアントさんのギフト施策についても紹介しますが、ギフト施策は「やり方」と「ポイント」さえ押さえれば、かなり効果が期待できるものです。
そのためにも、まずは「この商品はプレゼントできるか?」をしっかり考える必要があります。
繰り返しになりますが、悲しいことに、一部の商品は手に取ってもらうというその「土俵」にすら上がれないのが現実です…😭😱
プレゼントして困るものとプレゼントして困らないものが基準

台湾でスタートダッシュに躓くことを初めから想定し、その際にプレゼント施策を念頭に置くのであれば、大事なのは「プレゼントされて嬉しいもの」ではなく、「プレゼントされても困らないもの」です。
「プレゼントされて嬉しいもの」を考えたら、例えばヨックモックのような高級なお菓子になってしまいます。
また、一般的に「プレゼントされても困るもの」でも、ブランド力があれば喜ばれる可能性もあります。
ただし、こうした日本で既にかなり話題になっている商品やサービスであれば、台湾に進出して広告を打てば普通に売れてしまうでしょう。
では、具体的にどんなものが考えられるのでしょうか?
プレゼントされて困らないものって何?
皆さんは、プレゼントされても困らないものって何だと思いますか?
僕はたとえば寝具(ブランケット)や、日常的に使える家電、ハンドクリームなんかはもらっても困らないかなと思います。
また、僕みたいに美意識があまり高くない男性であれば、男性用のスキンケア商品をもらったら、とりあえず試してみるかもしれません😅
でも、女性の場合は新しいコスメ用品を試すハードルがかなり高いと思います。
ほかにプレゼントされても困らないものといえば、高級食材やお菓子があると思いますが、食品を台湾に持ち込んで販売するハードルはなかなか高いので、ここでは一旦置いておきます🙇
あくまで「後々販売すること」を目的に考えた場合、まずはプレゼントできるものは何か?を基準に考えます。
この視点で改めて考えると、個人的には台湾では男性用コスメは女性用のコスメと違って結構面白いかもしれません。
とはいえ、台湾ではまだ男性用コスメの重要性に対する認識があまり浸透していないので、もう少し理解が進めば、という感じです(※2025年4月現在では、教育コストがかなりかかりそうですが…)。
ギフト施策の結果

ここまで長々とギフト施策についてお話してきましたが、実はこの施策はすでに某クライアント向けに実施しました。
その結果、何が起きたか?
まず、予想に反して、フォロワーが100万人を超えるようなインフルエンサーから受け取りOKの返事をもらえました。
もちろん、彼ら/彼女達がその後Shopeeなどで転売される可能性もありますが、断られずに受け取ってもらえたのはグッドニュースです👍
今回プレゼントをするにあたって、商品の投稿は一切強制していませんが、一部のインフルエンサーからは、「もし気に入ったら投稿するね」と返事をもらえました。
リップサービスの可能性もありますが、ポジティブなスタートを切れたと思います。
実は、こうした「プレゼントをもらったら投稿する」という流れは、以前別のお客様でもありました。
たとえば、僕がサポートしていたレンタルキャンピングカーの会社では、フォロワーが1〜2万人でアウトドアに興味のある人に絞ってDMを送り、日本に来た際に「無料でいいのでキャンピングカーを借りてもらい、もしよければ投稿してください」とお願いしました🙇🙇
結果的に、何名かが投稿してくれたんです!
その結果、この会社は1年目こそ苦戦しましたが、2年目から台湾と香港からのお客様が一気に増え、現在は急成長中です⤴️⤴️
最初に広告をしてもうまくいかないなら、思い切って商品を「送ってしまう」というのは、かなり有効な施策だと実感しています。
ギフト施策注意点その1. パッケージや見た目の話

最後に、このブログでは「プレゼントとして送る際の注意点」についてお話ししたいと思います。
結論から言うと、パッケージは非常に重要です。
たとえば、僕たちがサポートしている某寝具メーカーさんの枕は、とてもスタイリッシュで奇抜なデザインをしています。もし自分が受け取ったら、思わずSNSに投稿してしまうだろうなと思うくらいです。
このように、パッケージや見た目は「投稿してもらえるかどうか」という観点から非常に重要だと感じています。
また、僕の知り合いのバーでも興味深い事例がありました。
あるバーでは、1本15,000NTDくらいする高級シャンパンがなかなか注文されません。一方、別の知り合いのバーでは、同じ価格帯のシャンパンがよくオーダーされています。
この違いは、パッケージにありました。
よくオーダーされる方のシャンパンは、ボトルの底に蛍光ライトが仕込まれていて、暗い場所でボトル全体がいい感じに光ります。対して、売れない方のボトルはシンプルな白/黒デザイン。
明らかに、前者の方がSNSで「映える」し、シェアされやすい。
このことから、商品をプレゼントする場合は、単に「送ればいい」ではなく、「もらった側がシェアしたくなる仕掛け」をパッケージの段階から考えるべきだと痛感しました。
ギフト施策注意点その1. 期待値の話
もう一つ、期待値についてお話ししたいと思います。
人は当然、良いと感じた商品やサービスは他の人にも伝えたくなりますし、逆にそうでないものはわざわざ伝えようとは思いません。
では、どうすれば人は「良い」と感じるのでしょうか? それは、期待値を上回ったときではないでしょうか。
先日、僕は台湾で金魚展に行きました。正直まったく期待していなかったのですが、コンテンツのクオリティの高さに感心し、満足度がとても上がりました。
逆に、もらって使っても期待を超えにくい商品は、シェアされる確率も低くなるでしょう。たとえば、健康食品は1日飲んだだけでは効果がわかりにくいですよね?化粧品も似たようなものだと思います。
では、どうすればもらった時に期待値を上げることができるのか?
僕は「家電」はかなり面白いと思っています。
たとえば、2年目の母の日に、僕はコードレス掃除機を母にプレゼントしました。それまでネズミ型(重くてコードのある)掃除機を使っていた彼女は、その軽さと使いやすさに本当に驚いていました。
今はパッと思いついたのが家電でしたが、こうして台湾人の期待値を超えられる商品であれば、ギフトとして送った場合、自然とシェアされ、それ自体が広告になると感じます。
今回のブログでは、 「台湾進出初期は、どうせ広告を出しても効果が出にくいことが多い。それなら最初からプレゼント施策をしてみては?」 という観点から、どんな商品がいいかについてお話ししました。
少しでも参考になれば嬉しいです!
以上、applemint代表 佐藤からでした!
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