【台湾 vs 日本】本当にブラックなのはどっち!? 経験者が語る労働環境の真実

【台湾 vs 日本】本当にブラックなのはどっち!? 経験者が語る労働環境の真実

こんにちは、applemintの津山です!時が経つのは早いもので、私が台湾で働き始めて早4年になります(汗)

今回は、私のように「台湾で働きたい」という方に向けて、台湾で4年働いた経験から、台湾企業と日本企業、結局ブラックなのはどっち?という台湾転職希望の人が絶対に気になる内容をお届けします!

皆様は、日本と台湾の労働環境に対してどんなイメージを持っていますか?なんとなく「日本の方が忙しくて、台湾の方が楽そう…」というイメージがあるのではないでしょうか?実際、台湾に来る前の私も、日本人って働きすぎだよな〜と思っていました。

そして私自身も、日本で働く友人から「台湾の方が、日本より残業とか少なそうでいいよね」と言われました。しかも二人からです。しかし、既に4年間台湾で働いた私は、この意見に違和感があります。

なぜなら、台湾の方が国定休日は圧倒的に少ないし、有給も少ないし、前職では休み中でもバンバンメールやLINEが来るし、台湾企業ってひょっとしたら日本企業より忙しいのではないか?という印象を持っていたからです。

そこで今回は、台湾と日本、本当に労働環境がブラックなのはどっちか!?ということを明らかにするため、国が公表しているデータと、自分のリアルな実体験を元に比較をしてみたいと思います!

5つのデータから見えた台湾vs日本の労働環境の真実

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最初に断っておきますが、これまで私が働いてきた会社3社は、決してブラックではありません(笑)!ただ純粋に、自分の違和感が正しいのかどうかの検証も兼ねて、実際にデータを調べてみることにしました。

では早速、台湾政府と日本政府が公開しているデータを元に、台湾と日本の労働環境を5つの項目で比較してみましょう!

その1. 1年間の平均労働時間(残業除く)

台湾2,021時間 vs 日本1,598時間

1年間の平均労働時間比較
台湾2,021時間 vs 日本1,598時間
参考:台湾労働部 國際勞動統計

日本と台湾を比較すると、意外にも台湾の方が圧倒的に年間労働時間が長いという結果が出ました。国際比較をすると、実は台湾の年間平均労働時間は、シンガポールに続きアジアで2位の長さです。

私自身も、絶対台湾に来てからの方が長く働いてる気がするな…と思ってたので、納得の結果です。

ちなみに、台湾の労働時間が長い理由は、台湾のパートタイム労働者の割合(3.7%)が、日本(15.4%)に比べて圧倒的に低いことや、後ほどご紹介する「休日が少ない」、といった背景もあります。

その2. 1週間あたりの平均残業時間

台湾14.9時間 vs  日本 9.7時間

1週間あたりの平均残業時間
台湾14.9時間 vs  日本 9.7時間
参考:110年勞工生活及就業狀況調查統計結果毎月勤労統計調査 令和3年分結果確報

1週間あたりの残業時間を見ると、こちらも、実は台湾の方が長いことがわかりました。

台湾の残業時間が長い理由の一つに、特に技術者(エンジニア)の残業時間が長い、と言うことがあります。台湾最大の半導体製造会社TSMCに勤める友人は、給与は相当高いものの、土日もフルタイムで働かされている!と嘆いていたので、これも納得の結果です…。

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結局その友人は1年TSMCに勤めた後、辛すぎて日系企業に転職しました。

その3. 1年間の国定休日(土日を除く )

国民の休日:台湾19日 vs  日本16日!? だけど…

1年間の国定休日(土日を除く )
国民の休日:台湾19日 vs  日本16日、でも実は26日?

国定休日は、数字だけ見ると台湾の方が多いのですが、これには旧正月が含まれます。一方で、日本は国定休日16日に加えて、お盆休み約5日、年末休み約5日が加わる人も多いはずです。(そうなると合計26日!)

台湾では、国民の休日がない月が6ヶ月もあるため、毎年カレンダーを見ると本当に泣きたくなります…。

ちなみに、台湾の法律が定める有給休暇も結構シビアで、15年かけてやっと20日に達します。その点、日本ならたった6.5年で20日の休みがもらえます。日本のクライアントとやりとりしていると、休みが多くていいなぁ…と痛切に感じます。

その4. 1年間の給与平均(残業代・手当等は除く)

台湾 約1,831 USドル vs 日本 約2,982 USドル

1年間の給与平均(残業代・手当等は除く)
台湾 約1,831 USドル vs 日本 約2,982 USドル
参考:台湾労働部 國際勞動統計

台湾の年間給与平均は日本のたった6割でした。日本人の台湾駐在員やTSMC勤務の人などを除き、正直、他の先進国と比べて台湾人の給与はかなり低い方です。

一方、購買力平均(物価補正した後の実質給与)においては、台湾の方が高いという結果になっています。

しかし実際のところ、2022年に入ってから台湾では物価上昇が止まらず、applemintがオフィスを構える南京復興駅付近のランチ弁当でも、普通に1食600円(120〜150元)以上します…。正直日本とほとんど変わらないのではないかな〜と思います。

その5. 新人の半年以内離職率

台湾 約30% vs 日本 約10%

新人の半年以内離職率
台湾 約30% vs 日本 約10%
参考:2021年近期企業留任率與離職率觀察|人資F.B.I.報告11.8%が“半年未満”で離職する。「超早期離職」問題

台湾の新人の半年以内離職率は、なんと日本の3倍という結果になりました。この散々な結果だけ見ると、やっぱり台湾企業はブラックなのではないか…?と少し不安になるかもしれません。

しかし勤続年数や離職率に関しては、おそらく台湾企業のせいだけではないです。

詳しいデータはないものの、台湾人は、性別に関わらず、日本人より自分のキャリアアップに対して貪欲に見えます。そのせいか、今よりいい条件の会社を見つけるため常時転職サイトに登録している人も多く、本当にすぐ辞めます。

syukatsu shigoto sagashi in 【台湾 vs 日本】本当にブラックなのはどっち!? 経験者が語る労働環境の真実

実際に私の周囲でも、半年〜1年で次々に離職・転職を繰り返しています。

台湾での離職問題ついては、こちらの動画も参考にしてください。

働いてみて気がついた!台湾企業と日本企業のブラックさの違い

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データ上で労働環境を比較すると、残念ながら台湾企業の方がややブラックそうである…という結果になりました。

とはいえ、実際に現場で働いてみると、台湾と日本ではブラックさの質も違います。そこで最後に、私の経験をもとにした台湾企業と日本企業のブラックさの違いについてご紹介します!(あくまで個人の感想なので、参考程度に考えていただければ幸いです。)

??台湾企業のブラックさ:責任の押し付け合いがすごい…?

??日本企業のブラックさ:周囲に合わせないといけない同調圧力がすごい…?

例えば、台湾の場合、責任が押し付けられないように、とにかくどんなに小さい案件でも上の承認を取りたがります。

前職(台湾の会社)で最も衝撃だった事は、2000人いる社員のうちの一人が、ウーバーイーツでバイトをすることを認めるかどうか、という案件が社長まで回ってきていたことです。

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会社としてダメなら、その部署の上司がダメって言えば終わりのはずでは…?

逆に日本企業では、周囲と合わせることがまだ重視されているなーと感じます。

例えば、先日、日本に帰った際に友人とテレワークの話をしました。友人の会社では選択制テレワーク(週に二回、好きな日に在宅勤務できる)を採用しているのですが、テレワークを利用している同僚に対して、「あいつはサボっている」と不満を漏らしていました。

その点、台湾企業では、社員が権利を行使するのは当然と考えているケースが多いので、周囲の目を気にせず制度が活用できると言えます。

日台企業の労働環境対決のまとめ

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いかがでしたか?今回は、台湾企業と日本企業の労働環境は実際どうなのか?という点についてご紹介しました!

結論をまとめると、台湾人は結構真面目に働いているので、日本人が台湾で現地就職した場合も、台湾企業の方が楽!といったことはそこまで感じられないのでははないかと思います。

しかし、台湾企業には、日本のような空気読め的な雰囲気が少なく、比較的自分の権利を主張しやすい環境があります!また通勤ラッシュも多少ありますが、バイクで通勤する人も多いため、通勤電車も日本ほどの箱詰め状態にはなりません。

台湾政府の調査でも、72.5%の人は現在の仕事に満足していると答えました。

実際、applemintでも週に二回のテレワークの時間の使い方や、有給休暇の消化タイミングは、仕事さえきっちりやれば、スタッフが自由に選ぶことができます。

なので、もし自分の権利をしっかり活用しつつ、新しい環境でチャレンジしたい!とお考えの方は、台湾での仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

applemintでは、現在(22年10月)は日本人スタッフを募集していませんが、今後さらにビジネスが拡大したら、日本人の募集を再開するかもしれません。その時は、ぜひ皆さんと一緒にお仕事ができれば嬉しいです!

applemintへのご相談やご連絡はこちらから!

Kaori Tsuyama

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