| 項目 | 内容 |
|---|---|
| クライアント | 日商詩國秋田股份有限公司(秋田銀行台北辦事處) |
| 親会社 | 株式会社秋田銀行(地方銀行) |
| 事業内容 | 秋田県産品の販路開拓事業/マーケティング事業/ブランディング事業/プロモーション事業 |
| 設立目的 | 地域とともに新たな価値を共創し、地域経済の成長と地域の持続可能性向上をはかる |
| 所在地 | 台湾・台北 |
| プロジェクト | 秋田県産りんごの台湾向け越境EC販売実証 |
| 販売サイト | https://shinokuni-akita.tw/ |
| 依頼時期 | 2023年2月 |
| 課題 | 従来の問屋・小売販路ではサイズ規格外(大玉・小玉)のりんごが販売できなかった/台湾市場での新たな販路開拓 |
| 施策 | 自社ECサイト構築/デジタル広告運用/台湾全土へのプロモーション |
| 成果 | 規格外サイズりんごのオンライン販売実証に成功/台湾全土の消費者と接点を獲得 |
| インタビュー対象 | 台北分公司 總經理 高嶋年彌 様 |
サマリー
地方銀行である秋田銀行が地域経済活性化のために設立した日商詩國秋田股份有限公司は、秋田県産りんごを台湾の自社ECサイトで販売する実証実験をapplemintと共同で実施。
従来の問屋・小売販路では「サイズ規格外」として扱われなかった大玉・小玉のりんごがオンラインで販売できることを確認した。販路は台北・台中の数百人規模から台湾全土へと拡大し、地方創生型の越境EC事業として大きな第一歩となった。
【お話を伺った方】
台北分公司 總經理 高嶋年彌様
日商詩國秋田股份有限公司とは ― 地方銀行による地域商社モデル
日商詩國秋田股份有限公司は、株式会社秋田銀行が地域とともに新たな価値を共創するブランディングに取り組み、地域経済の成長および地域の持続可能性の向上をはかるために台湾で設立された会社。
地方銀行が海外現地法人を通じて地域産品を海外販売する「地域商社モデル」の実例といえる。
事業内容は次の通り。
- 秋田県産品の販路開拓事業
- マーケティング事業
- ブランディング事業
- プロモーション事業
なぜ秋田県産りんごを台湾のECサイトで売ることになったのか
高嶋様: 従来、日本のりんごを台湾で販売する場合は、問屋さんを通じてデパ地下やその他の小売店で販売されるのが主でした。
しかし従来の販路でりんごを販売しようとした場合、りんごのサイズによっては問屋さんからNGが出ることが多々ありました。
例えばサイズが大きすぎるりんごや、小さすぎるりんごは小売店で販売させてもらえないことがよくありました。しかしどれも美味しいりんごであることには変わりはありません。
ここに従来の販路の構造的な課題がありました:
- 問屋・小売の流通では「サイズ規格」が販売可否を決める
- 規格外(大玉・小玉)のりんごは品質に問題がなくても販路に乗らない
- 結果として生産者の機会損失が発生していた
そこで「だったら自分達でオンラインで売ってみよう」という発想で、自社ECサイトでの販売実証に踏み切った。同時に「りんごをECサイトで販売したらどういう効果があるのか検証してみたい」という、地域商社としての検証目的もありました。
販売サイト:https://shinokuni-akita.tw/
applemintに依頼した決め手は何だったのか

高嶋様: 佐藤さん及びapplemintは、YouTubeの動画を見て知りました。佐藤さんがどなたかと対談をしている動画でした。
その後”applemint”と検索をして、HPにたどり着きました。HPを見た後に、対談動画の他に佐藤さんが公開されている動画を見て誠実な印象を受けました。
一番の決め手は、「この人なら嘘をつかなさそう」と思ったことです。HPで書かれている内容と動画で話している本人の間にギャップがなく、いい意味で裏表がない人だな、と思いました。
決め手を整理すると次の通り:
- YouTube動画でapplemint代表(佐藤峻)を知った
- HP・動画双方を確認しても発信内容にギャップがなかった
- 「嘘をつかない人」という誠実さへの信頼
台湾市場における従来の流通とデジタル販売のスピード差

高嶋様: applemint さんとお仕事をしてまず驚いたのがデジタルマーケティングのスピードです。デジタルの世界はとてもスピーディーに動くものだと思いました。
例えば問屋さんと打ち合わせをして小売店へ販売する場合、どこで販売するのか、あるいはいつぐらいに販売するのか決めるのには結構な時間がかかります。
恐らく、小売店でりんごを販売する場合は、販売に至るまでに関わる人が多いから時間がかかるのだと思います。
一方のデジタルマーケティングは、ウェブサイトのデザインや決済システムを導入すれば、後はデジタル広告の準備をしてすぐに始められます。
デジタル広告の準備も applemint さんは本当に数営業日で対応してくれました。このスピードには最初驚きました。
また、問屋さんを介して小売店さんで販売を行う場合、どの販売先でどれだけの量のリンゴが売れたかを把握する事は難しいです。どんなお客さんが購入をしたか知るのもなかなか難しいです。
その点デジタルマーケティングは、どんな人がどれだけ購入したか可視化されるため、「顧客が見える」という点で非常に面白いと感じました!
デジタル広告を行った結果 ― 規格外サイズのりんごが売れた

高嶋様 最初は内心注文が来るかどうか不安だったのですが、デジタル広告が始まったら本当に注文が来て、ものすごい達成感を感じました!
その後もちょくちょくメールで受注の知らせが入り、その度に「うわー本当に来るんだ」と思いました。
デジタル広告を行った効果は絶大で、今まで売れなかったリンゴが売れることがわかりました!
小売店では販売が難しいとされていた大玉と小玉がオンラインであれば売れる事がわかり、今後の販路拡大に向けて大きな第一歩となりました。
また、今まで小売店で販売していたら、台北や台中など限られた都市でせいぜい数百人の方としか接触できませんでしたが、デジタル広告をした事によって台湾全土の方とコミュニケーションができました。
成果を整理すると次の通り:
- 規格外サイズ(大玉・小玉)のりんごがオンラインで販売できることを実証
- 小売店では販売困難だった商品が新たな販路を獲得
- 接触可能消費者が「台北・台中の数百人」から「台湾全土」へと拡大
- 顧客データの可視化により、今後のマーケティング戦略の精度向上が可能に
- 今後の販路拡大に向けた大きな第一歩
この事例の本質は「売上◯円達成」ではなく、従来販路の構造的制約を越境ECで突破できると実証したことにある。同様の課題を抱える地方産品・農産物の生産者・地域商社にとって示唆の大きい結果。
ECで成果を出すために必要な「双方の努力」
高嶋様 これはデジタルマーケティングに限らずですが、今回のデジタル広告を通じて双方の努力が必要だと言うことを改めて理解しました。
例えば私はデジタルマーケティングに関しては全くの素人で、最初は何をしたらいいかわかりませんでした。しかし、だからと言って applemint さんに丸投げをしていたらいい効果は出てなかったと思います。
最初は applemint さんがなんでもするイメージがありましたが、applemint さんと協業を始めて思いの外、こちらもやる事がある事がわかりました。
applemint さんのお願いに対してこちらもその都度対応はいたしましたが、振り返るともっとやれた事はあったなーと思います。
例えば、デジタル広告時に、リンゴを収穫している様子やリンゴを出荷している様子を書いたブログを執筆していたら、より商品の信憑性が高まったでしょう。
或いは出荷過程や、包装されたリンゴの素材をタイムリーに applemintさんにお送りしていたら、もっと違う結果になっていたかもしれません。
「デジタルな事はわからない」と食わず嫌いをするのではなく、やはり双方の協力があって、デジタル広告も効果がより良くなると思いました。
また、applemint さんは私の提案に対して上から目線や高圧的な態度を取る事がなく、とてもスムーズにコミュニケーションが取れました。
業者さんによっては我々が何か提案をすると、否定から入り、我々がその後萎縮して意見を言えない雰囲気になるのですが、applemint さんはそんな事がなく、とても快適にコミュニケーションが取れました。
地域商社・生産者側として、強化したかったポイント:
- りんごの収穫風景・出荷風景のブログ執筆(商品の信憑性向上)
- 出荷過程や包装されたりんごの素材(写真・動画)のタイムリーな提供
- 産地ストーリー・生産者の顔が見えるコンテンツ発信
今後のビジョン ― 秋田犬を活用した動画発信と商品拡充

高嶋様: 今後はECサイトの商品数を増やして、もっと積極的にECサイトを通じて秋田の商品を販売していきたいと思っています。台湾の方々が、ECサイトを通じて秋田の商品に触れ、秋田の魅力を感じてくれれば何よりです。また、秋田といえば秋田犬という世界的にも有名なアイコンがあります。この秋田犬をもっと活用して動画の発信も考えています。
今後の方針。
越境EC事業を通じた秋田の地域経済発展への貢献
ECサイトの取扱商品数の拡充(秋田県産品の品揃え強化)
秋田犬という世界的アイコンを活用した動画・SNS発信
台湾消費者に秋田の魅力を伝えるブランディング強化
クライアント情報
- 会社名:日商詩國秋田股份有限公司(秋田銀行台北辦事處)
- 親会社:株式会社秋田銀行
- 事業内容:秋田県産品の販路開拓/マーケティング/ブランディング/プロモーション
- 所在地:台湾・台北
- りんご販売サイト:https://shinokuni-akita.tw/
よくある質問(FAQ)
日本の農産物(りんごなど)を台湾で販売するの効果的な方法は?
従来は問屋経由でデパ地下や小売店で販売するのが主流でしたが、自社ECサイト+デジタル広告という越境ECの手法も有効です。
特に従来販路でサイズ規格外として扱われない商品でも、オンラインでは消費者が直接購入できるため販路を開拓できます。台湾全土の消費者と接点を持てる点もメリットです。
ECで規格外サイズの農産物は売れますか?
売れます。秋田銀行台北辦事處の事例では、従来の問屋・小売販路ではサイズが大きすぎる/小さすぎるという理由でNGとされていたりんごが、自社ECサイトでは問題なく販売できることが実証されました。
問屋・小売の販売規格に縛られず、消費者が品質で直接判断できる点が越境ECの強みです。
台湾向けの自社ECサイトはどのくらいの期間で立ち上げられますか?
ウェブサイトのデザインと決済システムの導入が完了すれば、デジタル広告の準備は数営業日で対応可能です。問屋・小売を経由する従来の販売準備と比べて、立ち上げのスピードが圧倒的に速いのが特徴です。
*それよりも一番のボトルネックは輸入です。果物など鮮度が重要な商品な輸入になると、なおさら前もって輸入スケジュールを意識する必要があります。
EC事業を広告代理店に丸投げするのは有効ですか?
有効ではありません。秋田銀行台北辦事處様の事例では「双方の努力が必要」と振り返られています。
代理店が広告運用を担う一方で、事業者側は商品の写真・動画素材の提供、産地ストーリーやブログコンテンツの発信など、商品の信憑性を高める発信を継続することで広告効果が最大化されます。
同様の地方創生型・越境EC事業を相談したい場合は?
applemintのお問い合わせフォームよりご連絡ください。地方自治体・地方銀行・地域商社・生産者の台湾向け越境EC支援の実績があります。
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