こんにちは。台湾でapplemintというデジタルマーケティング会社をやっている佐藤Leoです。
BtoBの広告について、うちは長いこと「まずGoogle検索広告です」と言い切ってきました。ニッチな商品ほど検索広告が効く、というのは今でも間違っていないと思っています。
ただ、2026年になって、その言い方を少し変えました。案件によっては「メタ広告のほうが向いているかもしれません」と提案するようになったからです。
きっかけは、うちが担当した2社の結果でした。この記事では、その2社で実際に何をして何が起きたのかを書きます。あわせて、最近相談が急増しているAI最適化(AIO)についても、現時点でうちが確信を持って言えることだけを正直に書きます。
これまでの定石は、やっぱりGoogle検索広告でした

BtoBの商材は、そもそも検索する人の数が限られます。だからこそキーワードを絞り込んで、今まさに探している企業にだけ広告を当てる、というやり方がよく機能しました。
実際にうちが運用した数字を出します。
電気測量器メーカー(日系)
- 商材単価:数万元〜数百万元
- 広告予算:月 約10万元
- 問合せ数:月 10〜15件
- CPA:約7,000元
業務改善クラウドサービス
- 商材単価:数万元〜数十万元
- 広告予算:月 約15万元
- 問合せ数:月 30〜50件
- CPA:約3,000元
- LINEの問合せボタンを導入したところ、問合せ数が2倍以上に
数百万元する機械の問合せが7,000元前後で取れるわけですから、効率としてはかなりのものです。この型は今も有効で、何から始めるか迷っている会社さんには今でも最初にこれを勧めています。
ただ、この型がうまくハマらないケースがあります。
転機は、一棟ビルを売る案件でした
BtoB のメーカーさんや、SaaS の企業さんはもしかしたら畑違いで、自分に関係ないと思うかもしれませんが、toB 向け日系不動産会社さんのリード獲得施策をご紹介します。
個人的には、再現性があると思っています。
この不動産会社様の強みは、都心の一等地にビルを一棟持っていることです。ただ、ビル一棟を買える人はどうしても限られます。一般消費者向けの商材ではありません。
以前から広告は打っていたそうですが、リードの質が課題でした。集まってくるのは予算3,000万円クラスの方ばかりで、狙っている層と大きくズレていたのです。
そこでうちが提案したのは、BtoBでリードを取りにいくことでした。
具体的には、他の不動産会社さんに販売を手伝ってもらう。手伝ってくれた場合のコミッションはきちんと支払う。
物件が何億円もするので、このコミッション自体がかなり大きな金額になります。そして不動産会社さんなら、ビル一棟を買える会社や個人に心当たりがあるかもしれない。
媒体はGoogleも検討しましたが、選んだのはFacebook広告からLPに送る形でした。
ポイントはLPの使い方です。LPをフィルターとして設計しました。「これは一般の方向けの物件ではありません」というメッセージを、遠慮せずはっきり書きました。
リードの数が減ってもかまわないので、質を取りにいったわけです。
結果、これがうまくいきました。
旅行代理店向けでも、リード単価は日本の約1/3でした(某日系toB飲食店様)
もう1社の事例です。
このお客様は、日本全国に中小規模のレストランを展開しています。団体客のレストラン確保は、実はかなり面倒で難しい作業です。同社はそこに対する解決策を持っている。
欲しかったのは旅行代理店からの問合せ、つまりBtoBのリードでした。前述した不動産のお客様の件があったので、同じくFacebook広告からLPという形で提案しました。
先方はかなり懐疑的でした。日本でもメタ広告を試したことがあり、そのときのリード獲得単価が高かったからです。
それでも何度も説明をし、「効果が出なければすぐに辞めましょう」と説得をし、「とりあえずやってみましょう」と同意していただけました。
結果は、リード獲得単価が日本のおよそ3分の1でした。質も悪くありませんでした。
同じ会社、似たクリエイティブでも、市場が変われば単価はここまで変わります。日本での結果を理由に台湾でメタを外すのは、少しもったいないのではないかと思っています。
なぜ台湾のBtoBでメタ広告が効くのか
理由はシンプルで、台湾ではBtoBだろうとBtoCだろうと、メタを使っているユーザーが人口のマジョリティだからです。
BtoBの意思決定をする人も、その手前で情報を集める担当者も、普通にFacebookやInstagramを見ています。
会社としてはBtoBでも、その画面を見ているのは一人の個人です。だから「BtoBだからSNSは関係ない」という前提が、台湾では成り立ちにくい。
そのうえで、検索広告との役割の違いも整理しておきます。
| Google検索広告 | メタ広告+LP | |
|---|---|---|
| 拾える相手 | すでに探している「今すぐ客」 | まだ探していないが可能性のある層 |
| リード数 | キーワードの検索数が上限 | 数は出しやすい |
| 質のコントロール | キーワードで絞る | LPのメッセージで絞る |
| 向いている商材 | 検索されている商材 | 買える人が極端に少ない商材 |
不動産会社様のように「そもそも検索している人がほとんどいない」商材では、検索広告で拾える母数に限界があります。そういうときにメタが選択肢に入ってきます。
それでもGoogle検索広告から始めていい理由

とはいえ、うちは全社にメタを勧めているわけではありません。
メタ広告をやるには、SNSアカウントの開設が必須です。ここにアレルギーがある会社は、メーカーやBtoB企業では珍しくありません。社内調整に時間がかかり、その間に何も進まない、ということもよくあります。
なので、まずはGoogle検索広告から始めて問題ありません。手をつける順番としてはそのほうが早い。
言いたいのは「メタに乗り換えましょう」ではなく、「BtoBだからメタは関係ない、と最初から切り捨てるのはもったいない」ということです。
台湾BtoB企業が最も成果を出せる2種類のGoogle広告
一応参考までに、BtoBデジタル広告の鉄板であるGoogle の検索広告とマップ広告について解説します。
以下は実際に日系の測量機器のお客様の検索広告をお手伝いした際の画面です。
台湾 測量機器 メーカー(台灣 量測儀器 廠商)」と検索しました。

台湾では、すでに3社以上の測量機器メーカーが検索広告を出稿していることが確認できました。
仮に皆さんが「測量機器 メーカー」とGoogleで検索する場合、
少なくとも修理や購入を検討している可能性が高いですよね。
そして、もし今すぐ測量機器が必要であれば、たとえ広告だとわかっていても、検索結果の一番上に表示されたメーカーのリンクをクリックする方は多いはずです。
このように、Google検索広告は、BtoBビジネスにおいて「今すぐ客」に効率よくアプローチできる非常に効果的な手段と言えます!
Google map広告のメリット
Googleマップ広告(現在のP-MAX広告)は、実店舗を持つ企業に特におすすめの広告手法です。
この広告では、Googleマップ上や検索結果に、自社の所在地を優先的に表示させることができます。
以下は、「台北 測量器材」と検索した際の実際の検索結果画面です。
(赤枠で囲まれた部分が広告表示です)

Googleマップ広告の最大のメリットは、費用に対する圧倒的な露出量です。
わずか3万元の予算で、数百万人に自社の店舗を露出させることも可能なため、BtoB企業であっても集客力を大きく伸ばすことができます。
これらの観点から、Google 広告も未だにBtoB企業のリード獲得の鉄板メニューではあります!(今回のブログでは、メタ(Facebook/Instagram) も真っ先に排除の対象になるわけではないということだけお伝えします!
AI最適化(AIO)で、今うちが確実に言えること

最後に、最近 BtoB 企業のお客様からよく聞かれる AI最適化についてお話をします。
最近本当にご相談が多いです。
先に正直なことを書きます。うちもまだ事例の蓄積が少なく、「これをやれば効きます」と確信を持って言えることは多くありません。世の中に出ているAIO施策の多くは、まだ検証の途中だと思っています。
そのうえで、一つだけ確実に言えることがあります。Webサイトの管理と編集を、台湾側でできる状態にすることです。
サイバーセキュリティの要求が厳しくなり、サイトの権限を日本のIT部門が握っているケースがほとんどです。その判断自体は理解できます。
ただ、この体制のままだとAI最適化はほとんど進みません。1ページ直すのに何週間もかかる状態で、更新頻度が必要な施策は回りようがないからです。
もう一つ。AIに引用されているサイトを見ていると、導入事例や実績を掲載しているケースが目立ちます。BtoBならなおさらです。
そして事例は一度作って終わりではなく、更新し続ける必要がある。ここでもさきほどの「誰がサイトを触れるのか」という話に戻ってきます。
AIOで何から手をつけるか迷っている会社さんは、施策の中身を検討する前に、まずこの権限の整理から始めることをお勧めします。
まとめ
- 台湾BtoBの王道は今もGoogle検索広告。CPA 3,000〜7,000元で、数百万元の商材の問合せが取れる
- ただし「買える人が極端に少ない」商材は、検索だけでは母数が足りない
- その場合はメタ広告+フィルターとしてのLPが効くことがある(リード単価が日本の1/3になった例も)
- 台湾ではメタのリーチが圧倒的なので、BtoBでも候補から外さない
- AI最適化は、施策の前に「台湾側でサイトを編集できるか」を整えるところから
applemintは台湾で9年、日系企業のデジタルマーケティングを支援してきました。
BtoBの現場を知る日本人マーケターと、台湾の商習慣を理解する台湾人スタッフがチームで担当します。台湾でのリード獲得やAI最適化でお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
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