AIは議事録より「話し方」を改善する。僕らが会議で実践している意外な活用法

AIは議事録より「話し方」を改善する。僕らが会議で実践している意外な活用法

皆さんこんにちは。applemint代表の佐藤です。

今日は、僕らが始めたある AI 活用法についてご紹介します。個人的に結構気に入ってます✌️

AIというと、「議事録を作る」「資料を作る」「文章を書く」といった使い方を思い浮かべる人が多いと思います。

もちろん、それらも非常に便利です。ただ、ここ最近、僕が「これは想像以上に効果があった」と感じているAIの使い方があります。それは、人の話し方を改善することです。

広告代理店という仕事は、広告だけで成果が決まるわけではありません。最終的には、お客様と話す人がいて、提案する人がいて、説明する人がいます。つまり、窓口に立つ人の話し方や伝え方が、そのまま会社の価値になります。

だから僕は、AIを「人の代わりに話すツール」ではなく、「人がより良く話せるようになるためのコーチ」として活用することを思いつきました。

今日はその辺のお話をいたします!

この記事のサマリー

・AIは議事録作成だけでなく、「話し方」を改善するツールとして活用できる

・「えっと」「あの」「させていただきます」などのNGワードを可視化すると、話し方への意識が大きく変わる

・AIに答えを作らせるだけではなく、人間の知識・説明力・スピーキング能力を育てることが重要

・経営側は改善の仕組みを作り、社員側は改善を意識する。この両方が揃って初めてAI活用は成果につながる

・録音や文字起こしを活用する際は、情報管理やプライバシーへの配慮、運用ルールの整備も欠かせない

・AI時代に競争力を生むのは、「AIを使える会社」ではなく、「AIを使って人を成長させられる会社」ではないかと感じている

AIを「議事録作成」ではなく「話し方改善」に使う

話し方改善

今回の活用方法が具体的に何をしているのかというと、社内で改善を目的として記録しているオンライン会議の内容をAIに分析してもらっています。

目的は議事録を作ることではありません。スピーカーの話し方を客観的に見える化することです。

AIにはあらかじめチェックしてほしいポイントを設定しています。

AIが分析している項目

例えば、以下のような口癖です。

・させていただきます
・えっと
・あの
・まあ
・ちょっと

もちろん、これらの言葉を使ってはいけないわけではありません。ただ、無意識に何十回も使ってしまうと、話が冗長になったり、聞き手の集中力を削いでしまったりします。

AIは、「1分間あたり何回使ったのか」「どんな口癖が多かったのか」といったデータを自動で集計してくれます。

その結果を毎月アカウントメンバー全員で共有し、さらに個別にも「この表現はこう言い換えた方が伝わりやすいですね」というフィードバックを行っています。

AIによってスタッフの話し方は変わった

これが想像以上に効果がありました。

例えば以前は、「それでは今から会議をさせていただきます。」と言っていたスタッフが、「それでは今から会議を始めます。」と自然に話せるようになりました。

「させていただきます」が悪い表現なのではなく、必要以上に使わなくなったということです。

また、「えっと」や「あの」が減ったり、話し始める前に一呼吸置いてから話したりと、小さな変化が積み重なっています。オンライン会議を聞いていると、「みんな意識しているな」というのが伝わってきます。

この改善は、人が毎回手作業で分析していたら絶対に続きません(そもそも超面倒)。
AIだからこそ、継続できています。

AIは仕事を奪うものではなく、人を育てるもの

僕はAIの本当の価値は、「人の仕事を奪うこと」ではなく、「人が成長する仕組みを作れること」だと思っています。

最近は、「AIに聞いて、そのままコピペする」という仕事の仕方も増えています。

例えば広告バナーを見ても、GPT Image 2を使えば、それらしいデザインは簡単に作れるようになりました。ただ、正直なところ、「あと一工夫すればもっと良くなるのに」と感じる場面も少なくありません。

とはいえ、人は本来、楽をしたい生き物です。それで仕事が完了するのであれば、「これで十分」と思ってしまうのも、ある意味では自然なことなのかもしれません。

ただ、僕らがそのやり方をすると、担当者自身の知識も増えなければ、説明力も身につきません。

だから僕は会議に参加した際、「この知識はもう少し深めた方がいいな」「ここは補足できるようになった方がいいな」と感じたら、その場でトレーニングを行います。

AIは答えを教えてくれますが、それを自分の言葉で説明できるようになることの方が重要だからです。

AIだけでは改善しない。本人の意識が必要

本人の意識

ただ、この取り組みには一つだけ前提があります。

会社がどれだけフィードバックをしても、本人が改善しようとしなければ意味がありません。

何度アドバイスをしても意識せず、同じことを繰り返してしまえば、教える側も「この時間は本当に本人の成長につながっているのだろうか」と感じてしまいます。

逆に、少しでも改善しようという姿勢があれば、教える側も「もっと成長してほしい」と思えるようになります。

つまり、AIを活用して改善点を見つける会社側と、それを受け止めて改善しようとする社員側。その両方が揃って初めて、この仕組みは機能します。

AI活用には情報管理という前提もある

もちろん、AI活用には注意点もあります。

最近では、契約内容や個人情報などの機密情報をAIへ入力することを禁止している企業も増えてきました。海外ではプライバシーに関する議論も活発になっており、AIを導入する際には情報管理のルールを整備することが欠かせません。

そのため、僕らも分析対象は社内で改善を目的として適切なルールのもと管理している会議データに限定しています。

目的はお客様の情報を分析することではなく、自社メンバーのプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力を継続的に高めることです。

現在は、対象となる会議データを決められたフォルダへ自動で集約し、その内容をAIが分析して、NGワードや話し方の傾向をレポート化するところまで自動化しています。

AIに任せる仕事と、人がやる仕事

一度仕組みを作ってしまえば、人は集計作業ではなく、「どう改善するか」を考えることに時間を使えるようになります。

AIは分析する。

人は育てる。

この役割分担ができると、組織全体の成長スピードは大きく変わります。

まとめ

AIが人を評価する時代ではなく、人がAIを使って成長する時代。

僕は、この使い方こそが、これからのAI活用の本質ではないかと思っています。

もし社内でオンライン会議を日常的に行っているのであれば、一度「議事録を作るため」ではなく、「話し方を改善するため」にAIを使ってみてください。

きっと、自分では気づかなかった口癖や話し方のクセが見えてきます。そして、その小さな改善の積み重ねが、数か月後には会議の質そのものを大きく変えてくれるはずです。

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Leo Sato 佐藤峻

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