こんにちは!台湾でデジタルマーケティングの会社 applemint の代表を務める佐藤(@slamdunk772) です!
2017年に台湾で会社を立ち上げてから9年、100社以上の台湾向けプロモーションに関わってきましたが、僕は昔からずっと同じことを言い続けています。それは「台湾で企業が高いKOLに払った金額を、きちんと回収できているケースをほとんど見たことがない」ということです。
そして2026年、状況はさらにハッキリしてきました。今日は忖度なしで、僕の結論から先に書きます。
Contents
この記事の結論(先に言い切ります)
- 台湾のKOL/KOC起用費用は年々高騰している。 マイクロインフルエンサー1投稿で数万〜数百万円は普通です。
- 消費者はPR(案件)に慣れきっていて、インフルエンサー投稿の効果は明確に落ちている。
- KOCを“動画の出演者・素材(タレント)”として起用するのはアリ。 ここは今も有効です。
- でも、高値のKOLはその費用を90%回収できない。 費用対効果が合いません。
- さらに致命的なのは、KOL/KOCに作ってもらった動画やアカウントの“持ち主”は相手であって、自社の資産にはならないという点です。
- だったら、地道に自社で動画を作り続けた方が、資産として積み上がり長期的に得です。
- 結論として、applemint には「毎月・高速で何本も動画を制作して提供するサービス」があります(※モデル代・スタジオ代は別途)。これが今日の着地点です。
台湾のKOL/KOC費用は“年々”高騰している

まず費用の話です。ここは感覚ではなく、はっきりした事実として言えます。
台湾のマイクロインフルエンサー(フォロワー1万〜10万人規模)の相場は、FacebookまたはInstagramの1投稿 (たいていリール動画) につき NT$10,000〜100,000(日本円でおよそ5万〜50万円) です。
フォロワー50万人クラスになると、30秒〜1分のリール動画1本で NT$30万~(150万円以上~) なんとザラにあります。
詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください(有料)
2026年6月現在、台湾インフルエンサーについてわかっていることなど
そして市場全体も膨らんでいます。Statistaによると、台湾のインフルエンサー広告市場は年率8.56%で伸び、2028年には 約2億9,710万米ドル に達する見込みです(Statista)。
市場が伸びれば、当然、起用単価も上がります。
僕自身も、これを痛感した出来事があります。ある時ショート動画の出演者を探していたとき、フォロワー1,200人のKOCに見積もりを取ったら、動画の買い取りで NT$25,000(約12.5万円) と言われました…正直、口が悪いのを承知で言うと「なめてんのか💢」と思いましたね😅
フォロワー1,200人です…
つまり2026年の今、KOLもKOCも「安く済む手段」では全くありません。高騰は続いていて、これは今後も止まりません。
PR慣れで、インフルエンサー投稿の効果は落ちている

費用が上がる一方で、肝心の効果は下がっています。これも僕の主観ではなく、データが示しています。
台湾のインフルエンサーマーケティングの黄金期は2016〜2017年でした。当時はインフルエンサーによる宣伝が真新しく、消費者はインフルエンサーが本当にお勧めしていると思ったのか、本当に売れました。
でも、いつしか PR 投稿は当たり前になり、台湾のユーザーがPR投稿を「これは広告だな」と見抜けるようになった瞬間から、信頼はゆるやかに落ちていきました。
世界的な調査でも、同じ傾向が出ています。
- インフルエンサーのコンテンツを「信頼する/やや信頼する」と答えた人は 74% にとどまり、一般的な広告への信頼(87%)を下回りました。逆に「信頼しない」は、広告全体が11%なのに対しインフルエンサーは 26%(Clutch)。
- 60% のユーザーは、スポンサー表示(#PR / #sponsored)を見ると習慣的にスクロールして飛ばします。広告だと明示された場合にインフルエンサーの推薦を信頼するのは、わずか 12% です(Clutch)。
- 79% の消費者が「今や普通の広告の方がインフルエンサー投稿より本物っぽく感じる」と回答。直近1年でインフルエンサー推薦の商品を買っていない人は約 50% にのぼります(Reality MG)。
僕はこれを「消費者のPR疲れ」と呼んでいます。
台湾のタイムラインもPR投稿で溢れかえっていて、以前 なぜ台湾のインフルエンサーは消耗していくのか でも書いた通り、ショート動画をインフルエンサーに依頼しても、全然コンバージョンに繋がらないケースがほとんどです。
さらに言うと、AIが本格的に普及すれば、AIは「インフルエンサーが企業からお金をもらって撮ったPRコンテンツ」なんて本当の一部以外は平気ですっ飛ばすようになる可能性が高いです。
そうなると、PR投稿の価値はさらに希薄化します。
僕の感覚では、8〜9割の企業はインフルエンサーを起用しても売上アップを実感していないというのが正直なところです。
それでもKOCは“動画の素材・出演者”として有効
ここまで散々ネガティブなことを言いましたが、僕はKOL/KOC全否定派ではありません。使い方を間違えなければアリだと思っています。
ズバリ、僕がおすすめするKOC/KOLの使い方は「投稿してもらう」のではなく「動画に出演してもらう」です。
僕らapplemintは、自分たちのノウハウでショート動画を企画し、制作しています。でも、いくらいい企画を作っても「出演者」がいないと成立しません。そこで、普段から顔出しに慣れていて、演者としてこなれているKOC(フォロワーが少ないインフルエンサー)に、企画はこちらが作り、その企画に沿って出演だけしてもらうという形にしました。
つまりKOCを「インフルエンサー(拡散装置)」としてではなく、「タレント・出演素材」として使うわけです。
- ダメな使い方:KOCに「あなたの好きなように撮って投稿して」と丸投げする
- 良い使い方:企画・構成・台本はこちら、KOCは演者として出演する
過去記事の 台湾でKOLを5名使って爆死した経験から学んだこと でも書きましたが、「自分の脚本・自分のスタイルで撮ります」と言ってくるフォロワー数千人規模のインフルエンサーは、ほぼ地雷です。 フォロワーが少ない=企画力・拡散力がないということなのに、自由にやらせろと言うのは、ただのわがまま。こういう人に丸投げすると、まず失敗します。
いい動画の裏には、必ず企画するプロがいます。日本の結果を出しているYouTuberの裏にも、必ず企画チームがいます。企画はプロが握り、KOCは出演に専念してもらう。 これがKOCの正しい使い方です。
高いKOLが「回収できない」決定的な理由
では、なぜ高値のKOLは費用を回収できないのか。理由はシンプルです。
企業がKOLを起用したい根本的な動機を分解すると、こうです。
- KOLはフォロワーがいっぱいいる
- フォロワーが多いから多くの人に見られる
- 多くの人に見られるから売上に繋がる
つまり「フォロワーが多い=認知が上がる=売上が上がる」という前提です。でも、この前提が今はもう崩れています。
前述の通り、フォロワーが多くてもPR投稿はスクロールで飛ばされ、実際には思ったより見られません。しかも費用は高騰している。高い金を払ったのに、見られず、売れない。 これが「回収できない」の中身です。
計算してみればすぐ分かります。KOCに1本出演してもらうたびに10万円が飛ぶなら、ショート動画を毎月何本も回すビジネスモデルは成り立ちません。動画1本ごとにこのコストが発生していたら、利益なんて出ようがないんです。
もちろん例外もあります。フォロワー数十万人クラスで、自力で(広告なしで)高い再生数を出せる企画力のあるKOLなら、任せる価値はあります。でもそれは全体のほんの一部です。残りの大多数の「そこそこ高いKOL」は、費用対効果が完全に合いません。
一番の問題:KOLに作ってもらった動画は“自社の資産”にならない

そして、これが今日一番言いたいことです。費用対効果以前の、もっと根本的な問題があります。
KOL/KOCに作ってもらった動画の“持ち主”は、あくまでKOL/KOC本人です。
これはどういうことか。
- 動画の著作権・肖像権はKOL/KOC側にあるのが基本です。企業が持てるのは「利用権」や「二次利用権」といった、いわば“借りている”権利にすぎません。
- 動画がバズって再生数が伸びても、その資産価値が乗るのは相手のアカウントです。フォロワーが増えるのも相手。次の案件で有利になるのも相手です。
- さらに台湾でKOL広告を回すときの王道は「KOLのアカウントを借りて(広告主権限をもらって)配信する」やり方です。僕らのデータでも、自社アカウント配信よりKOLアカウント配信の方がCVRが圧倒的に高い(あるケースでは+464%)。ただ、これはつまり「成果を出すために、他人のアカウントを借り続けなければならない」ということでもあります(詳しくは KOL投稿広告をしない理由が見つからない件)。
要するに、お金を払って動画を作っても、動画もアカウントも自分たちのものにならない。 借り物の上に成果を積んでいるだけで、契約が切れたら手元には何も残りません。
これは、南北戦争時代のアメリカ南部と同じ構図だと僕は思っています。南部は奴隷を使った綿花栽培が儲かりすぎて、他の産業(自分たちの資産になる産業)を育てられなかった。目先の効率に依存すると、長期的な資産形成ができなくなるんです。KOL依存も、これとよく似ています。
なぜ「自社で地道に動画を作る」方が長期的に得なのか

じゃあどうするのか。答えは「自社で動画を作り続けて、資産として積み上げる」です。
「そんな地味なこと」と思うかもしれません。でも、時代の追い風は完全にこちら側です。
- 動画は2025年時点でインターネットトラフィックの 82% を占め、その主役はショート動画です。ショート動画のグローバル消費量は +75% 伸びています(Marketing LTB)。
- YouTube Shortsの1日あたり再生数は、2024年の約700億回から2025年には2,000億回超へ、約186% 増えました(Conbersa)。
- 拡散力が強いのは今も昔も“動画”で、動画で大事なのはフォロワーより中身(コンテンツの質)です。
そして、これは僕らが身をもって証明しています。applemintは2017年からブログを書き続けて今や500本超。2021年からはショート動画の実験を重ね、フォロワー800人前後の状態で、ある動画が40万回再生を記録しました。その後1ヶ月で登録者が1,500人を突破。近所のマッサージ屋のおじさんに「君YouTubeやってるよね?」と声をかけられたときは、「これがバズるってことか」と実感しました。
ここで大事なのは、フォロワーが多くなくても“見られるコンテンツ”は作れるということです。そして自社で作った動画は——
- 著作権も肖像権も再生数も、全部自社のもの。
- アカウントが育ち、フォロワーが増え、資産が積み上がる。
- 1本作るごとに知見が溜まり、次はもっと当たりやすくなる。
- 契約が切れて全部パー、なんてことがない。
KOLに毎回10万円払って借り物の成果を積むのと、自社で作って資産を積み上げるのと、5年後にどちらが得か。答えは明らかだと僕は思っています。
もちろん、自社動画には「企画力」と「継続」という2つの壁があります。逆に言えば、そこさえ突破できれば、KOL依存から抜け出せます。詳しくは 台湾市場を攻略!ショート動画で知名度アップする秘訣 や コンテンツマーケティング のページもどうぞ。
applemintの動画制作サービス

applemint はかなり早い段階からコンテンツマーケティングに力を入れました。2017年から書いているブログはもう500本になりました。
僕が2019年に始めた日本語のYouTube チャンネルは、現在200本以上の動画をアップし、登録者は7,200人ほどです。7,200人という数字は、大した数字ではありませんが、台湾にいる駐在員の方や台湾ビジネスに興味がある方は結構視聴されています。
しかし、中国語のYouTube チャンネルは開設はしていたものの、あまり力を入れてきませんでした。そこで、台湾のインフルエンサー高騰とショート動画のポテンシャルに目をつけ、2021年からショート動画の実験を始め、どんな動画が再生されるか大体理解してきました。
色々な実験を重ねた結果、最近僕らが制作したある動画が40万回の視聴回数を記録しました。これを書いている今も視聴回数はどんどん増えています。

「あれ、なんかこの動画の視聴回数多いぞ」と気づいた時の、僕のYouTube の登録者は800人前後で、その後1ヶ月で1500人を突破しました。
また、この動画がきっかけで面白い事が起きました。僕は近所によく行くマッサージ屋さんがあるのですが、ある日施術家の方から、「君YouTube やってるよね?」と言われました。
「あ、はい」と返事をすると、あのバズった動画の事を僕に話してくれました!????
「40万回再生するってこういう事なんだ…」とその時に思いました。
何が言いたいかというと、今の時代、拡散力が強いのは動画で、動画で大事なのは、フォロワーより中身という事です。
フォロワーが多くなくても、”見られるコンテンツ”を作る事は可能です。
ここまで読んでいただいた方は、もうお分かりだと思います。僕らが出した答えは「自社の資産になる動画を、毎月・高速で、何本も作り続ける」です。
そこでapplemintでは、この考え方をそのままサービスにしました。
- 毎月、複数本のショート動画を高速で企画・制作してご提供します。 1本だけ作って終わり、ではありません。積み上げる前提のプランです。
- 企画・構成・台本はapplemintが担当。 台湾で自力(広告なし)で数十万回再生を出してきたノウハウを使います。KOL依存で一番弱い「企画力」を、こちらが持っています。
- 出演はKOCを“タレント・素材”として起用可能。 企画はこちら、出演だけKOC、という正しい使い方をします。
- 完成した動画は貴社の資産。 アカウントも動画も、貴社のもの。借り物ではありません。
- 台湾のインフルエンサーの裏表を9年見てきたからこそ、無駄な高額起用に予算を溶かしません。
※ご注意:モデル代(出演者・KOC起用費)とスタジオ代は、制作費とは別途 となります。ここは正直にお伝えしておきます。
広告運用とセットで回したい方は 台湾デジタル広告運用、コンテンツで長期的に積み上げたい方は コンテンツマーケティング のページもあわせてご覧ください。
台湾のKOL/KOCはもう起用する意味がないんですか?
「投稿で拡散してもらう」目的なら、費用対効果はかなり厳しいです。ただし「動画の出演者・タレント」として、こちらの企画に沿って出演してもらう使い方なら今も有効です。目的を「拡散」から「出演素材」に切り替えるのがポイントです。
高いKOLでも、企画力があれば使う価値はありますか?
あります。フォロワー数十万人クラスで、広告に頼らず自力で高い再生数を出せる企画力のあるKOLなら、任せる価値はあります。ただしそれは全体のほんの一部で、大多数の「そこそこ高いKOL」は費用を回収できません。
なぜ「動画が自社の資産にならない」ことが問題なんですか?
KOL/KOCに作ってもらった動画は、著作権も肖像権も相手側にあり、成果が乗るのも相手のアカウントだからです。お金を払っても手元に資産が残らず、契約が切れれば何もなくなります。自社で作れば、動画もアカウントも再生数も全部自社のものになります。
自社で動画を作るとして、フォロワーが少なくても効果は出ますか?
出ます。applemintはフォロワー800人前後の状態で40万回再生を出しました。拡散のカギはフォロワー数ではなく、コンテンツの中身と、作り続ける継続力です。
applemintの動画制作サービスは何本くらい、いくらで作れますか?
10本及び20本を高速で制作する前提のプランをご用意しています。まずは お問い合わせ からご相談ください。なお、モデル代とスタジオ代は制作費とは別途となります。
まとめ・ご相談はこちら
2026年の僕の結論をもう一度まとめます。
- 台湾のKOL/KOC費用は高騰し続けている。
- PR慣れで、インフルエンサー投稿の効果は落ちている。
- KOCを「出演者・素材」として使うのはアリ。でも高いKOLは費用を回収できない。
- そもそもKOLに作ってもらった動画もアカウントも、自社の資産にならない。
- だったら、自社で地道に動画を作り続けた方が、長期的に圧倒的に得。
「借り物で成果を追いかけ続ける」のか、「自分たちの資産を積み上げる」のか。僕は迷わず後者をおすすめします。
applemintには、その答えである「毎月・高速で複数本の動画を制作するサービス」があります(※モデル代・スタジオ代は別途)。台湾でKOLに予算を溶かす前に、一度話を聞いてみてください。ご相談は無料です。
以上、applemint代表の佐藤からでした!
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